Wednesday, January 27, 2010

Foreign Policy Analysis

Margaret Hermann先生の“Comparative Foreign Policy”二回目。今日の授業は、今後一学期間、このコースで学んでいくことになる“Foreign Policy Analysis (FPA)”とはそもそも何ぞや、ということについて。

曰く、FPAとは、International Relations(IR)なる学問分野(一年前、このblogでも、だいぶブーたれてました。。)の一領域との由。一般的なIRが、文字通り、国(state)と国との関係(relationship)に焦点を当て、「state」という単位で以て構成されるシステム(international system)の分析を目的としているのに対して、FPAは、各stateの内部にまで降りて行き、各stateの意思決定がどのようになされたかを考察していくアプローチ。“unitarity”(各stateは単一の意思決定主体であると仮定)と“rationality”(各stateは自国のinterestを実現するために常に合理的に行動すると仮定)という、IRの(controversialな)二つの大前提も、FPAでは解除される。

その他、FPA内部の対立する考え方・アプローチとして、Holism vs Individualism、Objectivism vs Interpretivism、Parsimony vs Complexityの紹介と説明。これらについては、来週までに要復習。抽象的な概念の説明を、音だけで聞いて理解できるまでには、英語力が追いついていない。。

先週のエントリーで触れた、「一学期間かけて分析していく」外交eventは、「ロシアの京都議定書批准(2004年)に先立つロシア-EU間の交渉」か、「2001年のアメリカ京都議定書離脱宣言とその前後のEUの反応」のどちらかにしようかと。ネタ的には、前者の方が面白そうなのだが(いちおう、成功した事例だし)、どこまで情報を集められるかと考えると、後者の方が適当かなぁと思ってみたり。レポートのテーマとして、ベタといえばベタなのだが、あの時、Bush政権内で、実際、どういう判断がなされていたのかをつぶさに見てみるのは、面白いかも知れない。

思い返してみれば、技術経済政策のクラスで風力発電の普及策(の失敗)について書き、Aflican DevelopmentのクラスでガーナにおけるCDMの実態について書き、金融のクラスでcap-and-tradeについて書いて、貿易のクラスで“border carbon adjustment(温暖化未規制国からの輸入品への関税措置)”について書く、といった具合に、留学中盤以降は、環境orientedではないクラスをとって、(勝手に)term paperで環境ネタを扱う、という戦略が定番化してきた。この戦略、個人的には、なかなか良かったんじゃないかという気がしている。弊社後輩の皆さま、ご参考まで。
Maxwell School, Syracuse, Jan 27, 17:27

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