というわけで、降り続く雪の中、朝から雪道をてくてく歩いて大学のジムへと向かう。何となくだが、とりあえず、冬学期の間くらいは続けられそうな予感。毎日、午前中はこれといって予定もないことだし。春学期が始まってジムに人混みが戻ってきても、萎えずに通い続けられるかが勝負の分かれ目。てか、頑張れよって話ですね。
午後からはCrane先生のPublic Administration and Lawのクラスに出席する。学部では法律の授業を一つも取らなかったので、何気にこれが人生初の法律の授業だったり。(ちなみに春学期には、Law Schoolのクラスを一つ、auditする予定。)
クラス全員の自己紹介が終わった後は、みっちり4時間、合衆国憲法についての講義。アメリカの憲法をまともに読むのなんて、もちろんこれが初めてだが、読んでみると、この国が「連邦制」であるということの意味が改めてよくわかってくる。
そもそも、第7条は、憲法が成立するためのratification(批准)要件を定めたもの。さながら、国際条約の様相を呈しているが、この憲法の成立経緯を考えれば、むべなるかなというもの。また、州-連邦間/州-州間の関係を定めた第4条で、「州間の犯罪者の引き渡し」や「州間の移動の自由」について規定しているのも“国際条約的”である。
州及び人民の留保権限(reserved power)について定めた修正第10条(“The powers not delegated to the United States by the Constitution, nor prohibited by it to the States, are reserved to the States respectively, or to the people.”)なんてのも、連邦政府vs州の権力闘争の歴史を露骨に体現していて面白い。英語版Wikipediaによると、一般的には、(憲法の他の部分から)“truism”(自明)と認識されているそうだが、それにしても。
この規定と日本国憲法第92条(地方自治の基本原則)(“地方公共団体の組織及び運営に関する事項は、地方自治の本旨に基いて、法律でこれを定める。”)なんかを二つ並べて較べてみると、「地方分権」云々以前の問題として、国の成立ちがそもそも全然違っているんだということがよくわかる。当然ながら、どちらにも良い面と悪い面があるわけだが、大事なのは「根本的に違っているんだ」ということをよく覚えておくことだろう。アメリカの良い面だけをとってきて、安易に日本に接ぎ木しようとするときっと間違いの素になる。
なんて風にまとめると、えらく普通のことになってしまうが、このコース、個人的には結構お気に入り。readingは多いが、ちゃんとこなせば、二週間でそれなりのことを学べそう。
my room, Syracuse, Jan 4, 22:52
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