Thursday, January 14, 2010

"long-term effort" to help Haiti

Haitiの地震に対する米国政府の対応には非常に素早いものがある。発生からほぼ24時間で支援部隊の第一陣が現地に到着。クリントン国務長官も、アジア・太平洋歴訪を中断し、今朝までにはワシントンに戻った。

未だ全貌を掴むことさえ出来ていない程の、未曾有の被害の大きさが、アメリカを、迅速かつ本格的な対応へと駆り立てているのは疑う余地もないが、米政府がここまで本気になっている理由はそれだけでもないように思う。

Tyler Cowen(エコノミスト。著名経済blog“Marginal Revolution”の管理人)は、今朝のエントリーで、
In other words, it's not just a matter of offering extra food aid for two or three years. Very rapidly, President Obama needs to come to terms with the idea that the country of Haiti, as we knew it, probably does not exist any more.
(拙訳:言い換えれば、2、3年分の追加的な食糧支援を行えば済むというような問題ではないということだ。今すぐに、Obama大統領は、我々がかつて知っていたような形でのハイチという国は、おそらく、もはや存在しないという認識を受け入れる必要がある。)
と述べ、アメリカが、ハイチに対して、当面の「援助」だけでなく、実態的な「統治」を提供する必要に迫られるであろうことを示唆している。

このCowenのエントリー自体は、彼が自論を開陳しただけのもので、何か具体的な裏取りがなされているわけではないが、ロジカルに考えれば、確かにそういうことになってくるのだろう。アメリカにしてみれば、自国領土の目と鼻の先に、無政府状態の国が出来るなんて、とてもじゃないが座視できることではない。元々展開していた国連ミッションにどのくらいの被害が出ているのかはわからないが、その状態如何によっては、今回派遣される米軍が、「復興支援」を行った後、そのまま、実質的な「統治」に乗り出すつもりなのではないだろうか。そこの対応を誤っては、ほぼ即座に、米国本土への影響が発生するだけに、クリントン長官以下、連邦政府を挙げて、超本気モードで対応しているのではないかと思う。

実際、今朝のReutersの記事によれば、クリントン長官は、
Clinton said a 7,000-strong U.N. peacekeeping force was helping to maintain order and would receive help controlling looting and other violence from the U.S. Army's 82nd Airborne Division later on Thursday. "The peacekeeping force ... is out on the streets, they're clearing streets, they're bringing law and order,"
と述べたとのことである。また、同記事は、米軍が既に空母一隻と揚陸艦三隻を派遣した(“The Pentagon was sending an aircraft carrier, which she said would arrive soon, and three amphibious ships, including one that can carry up to 2,000 Marines.”)とも報じている。

更に、CBSの今朝のニュースショーに出演したクリントン長官は、ハイチへの支援が、「数日から数週間」単位のものではなく、「数カ月から数年(“months and years”)に亘るものになるだろう」と断言、国民の理解を促している。
my room, Syracuse, Jan 14, 21:28

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