Friday, August 29, 2008

HSBCでのトラブル

金曜日は英語のクラスだけ。今日で一週間が終わりましたが、夏学期に比べると、いささか楽チンな気がします。こんなもんでいいのかと逆にちょっと不安でもありますが、またじきに忙しくなってくるのでしょうか。

さて、今日は、僕がHSBCで経験した、なんともいい加減な話を紹介します。

HSBCと言えば、その名を世界に轟かせる超一流銀行。なので、まぁ大丈夫だろうと思って普通に口座を作ったのですが、ここの対応が日本では考えられないくらいにいい加減です。こっちに来てからの彼らとのやりとりはこんな感じです。
  • 7月中旬…初めて支店を訪問。口座を開設。当時はまだホテル住まいで、どこに住むかが決まっていなかったので、「決まり次第、連絡するのでそれ以降に発送してほしい」旨、伝える。
  • 7月下旬…担当者に、メールで新住所を連絡するも返事無し。
  • 8月初旬…メールの返事が来ないので支店を訪問。カードはホテルに送られていたことが発覚。ホテルに確認に行くも、届いた痕跡なし。仕方がないので、古いカードは廃止してもらい、新しくカードを作ることに。
  • 8月6日…HSBCから手紙が届く。曰く、「古いカードは既に廃止しました。新しいカードは、間もなく(shortly)届きます。」
  • 先週…待てど暮らせど届かないので、支店を訪問。店員曰く、「あと1週間くらいで届くでしょう」とのこと。
  • 昨日…やっぱり届かないので電話をしてみたら、「あなたのカードは廃止された後、新たには発行されていません」とのこと。文句を言ったら「とりあえずお店に来て」とのこと。
  • 一時間後、支店を訪問。窓口のおばちゃんに聞くと「ここではわからへんから、本部に電話してみて。」とのこと。(あり得ん。。。) 電話をしてみたら「あなたの新カードは、再びホテル宛に送られています。」(どっちやねん。発行されてへんのとちゃうんかい。。。) 「それを廃止して、新しいカードを新住所宛に送るので、あと7~10日待ってください。」
  • この間、まともな謝罪は誰からも一度もなし。。。

てな具合です。まぁいい加減な国だとは聞いていたのでこんなもんなんだろうと思っています。こっちも人間がいい加減にできているので、それほどストレスではありません。もちろんムカつきましたが、10分もすれば、おなかがすいてきて忘れます。

じゃ、なぜわざわざこの一件を書いたかというと、HSBCはなんでこんなにいい加減なのに、世界の一流銀行であり続けていられるんだろうかと素朴に思ったから。逆に言うと、なぜ日本の銀行は、あんなに顧客対応もちゃんとやっているのに、こんないい加減なやつらから、「非近代的」呼ばわりされないといけないのか、と。

でもよく考えてみると、「なぜ日本の銀行は、あんなに顧客対応もちゃんとよっているのに」という発想自体があんまり科学的じゃないんだろうと思います。HSBCが、そのいい加減さにもかかわらず、一流銀行であり続けていられている理由はたぶん簡単で、銀行の儲けの良し悪しは、残念ながら、顧客対応みたいなところでは決まらないから。顧客対応に力を入れようが力を抜こうが、銀行の儲けにはそんなに大きく響かないんじゃないかと思います。少なくとも、この国ではそうですし、日本でも実はそうなんじゃないでしょうか…?

だからと言って、顧客を邪険に扱っていいとは思いません。儲かる・儲からないにかかわらず、お客さんを大事に扱おうとする日本の文化はもちろん大好きです。ただ、「目の前のお客さんを大事にしていれば、きっといつか良いこと起こるはずだよね。」という逆向きのロジックは、非科学的だと言わざるを得ないと思うんです。そういう「コツコツやってればいつか絶対いいこと起こるはずだ」信仰が、日本人は強すぎる気がしてきました。コツコツやるのは大事ですが、その努力が効率的かどうかを科学的・客観的に分析することも同じくらい重要なはずです。日本には、後者の「分析」が足りていない。そのことが、日本の長時間労働社会の一因になっているような気がします。まだ"just an idea"ですが。

さて、今日から3日間、Bostonに遊びに行ってきます。車で行くのはまだ怖いので、片道7時間のバス旅です。またこのブログでも報告します。では。

my home, Syracuse, 14:51

Thursday, August 28, 2008

Democratic National Convention

ちょうどいま、Obamaの大統領候補指名演説が行われていて、CNNのwebサイトで、LIVE映像を見ていました。

正直、僕にとってはObamaの英語はときどき聞こえにくいときがあり、ところどころ聞き取れないところもあったんですが、それでも本当に迫力があり、かといって過度に押しつけがましくもなく、何より、聞いていて前向きな気持ちになれる演説でした。

"National Convention"というのは、各党の大統領候補者を正式に決めるための全国集会のことで、各州の代表が一堂に会して行われます。今年は、今週の月曜日から今日までの4日間、コロラド州のデンバーで、民主党のNational Conventionが行われていて、今日がその最終日。Obamaが正式に民主党の大統領候補に指名されたあと、会場を、7万5000人収容のスタジアムに移し、指名受諾演説が行われました。写真は、そのLIVE映像から拝借したもの。画面からも、ものすごい熱気が伝わってきました。いうなれば、甲子園のヒーローインタビューを30分間、あのテンションでやり続けてるみたいな感じです。(風船は飛ばないですが、星条旗はいっぱい振られています。バースを思い出しますね。)

CNNを見ていると、この演説を「historical」と捉えようとしている論調をよく耳にします。キング牧師の"I have a dream"演説から45周年ということにも絡め、主催者側もそういう演出を試みていたようです。たとえば、演説会場のポディウムは、ギリシャの神殿風のセットだったのですが、それは、ワシントンDCのリンカーン・メモリアル("I have a dream"演説が行われた場所です。)のメタファでもあるとのこと。(たぶん、アメリカ人にはピンと来るんでしょう。)Obama自身、演説の中で、"I have a dream"演説を想起させるフレーズを何箇所か使っていたように思います。

日本のメディアを見てみると産経新聞が、スタジアムの雰囲気を伝える記事を掲載していました。http://sankei.jp.msn.com/world/america/080829/amr0808291017002-n1.htm 
また、読売新聞が、演説の内容を伝えています。偏りなく、正確に伝えているように思います。http://www.yomiuri.co.jp/world/news/20080829-OYT1T00314.htm?from=top


ちなみに、この読売の記事の中で、「最高司令官として武力行使は躊躇しない方針を強調しつつ」とのフレーズがありますが、これは、「最高司令官(commander in chief)として、Obamaは信用に足るのか?」という疑問が、最近特に、共和党側から呈されていてそれに答えたものです。

実際、ロシアの南オセチア進行以降、commander in chief としての素質に不安の残るObamaは、世論調査で、McCainにリードを縮められていました。今日の演説を受け、ObamaがいったんMcCainを引き離すのは間違いないでしょうが、来週の共和党のNational Conventionが終わったときにどういう状況になっているか、見ものです。

my home, Syracuse, 23:46

改めてアメリカ人学生の特性を考える。

昨日は更新をサボってしまいましたので、2日ぶりの投稿です。

水曜日の授業は、お昼に英語のクラス(月曜日と同じ講座)、午後にPublic Budgeting でした。Budgetingは、ほんとは夏学期の必修科目だったのですが、仕事の関係で渡米が遅れたので、秋学期に履修しています。というわけで、受講生は、僕以外、いつものMPAメンバーではなく、EMAPの生徒が中心。そのせいか、平均年齢と外国人率が他の授業より高めです。先生は、Syracuseで教えるのは初めてという女性。ちょっとまだ硬くて、パワーポイント棒読み的なところがあり、正直、眠かったです。

今日は午前中に一コマだけ、Statisticsの授業(2回目)に行ってきました。おとといは、英語が聞けなくてえらくへこんだ授業でしたが、今日は普通に聞けました。山あり谷ありですね。

英語さえ聞けてしまうと、そんなに難しい授業ではありません。(少なくとも今のところは。)今日は、mode、median、meanについて。統計学の基本の「き」ですね。

今日改めて感じたのは、アメリカ人学生の質問意欲の旺盛さ。日本でそんなこと質問したら「なんでそんなこと聞くんさ?」と言われそうな些細なことでも真面目な顔してがんがん聞いていきます。たとえば、「(ΣXiで、X1からXnまで足していく時に)各項の大小関係については、X1、X2、X3・・・の順に大きくなっていく、というわけではないんですか?」とか。そういうわけのわからん質問を思いつくところがとりあえずスゴイ。(そういえば、どっかの国の官庁間協議でも、わけのわからん質問が飛び交ってましたが・・・。) 

もっとすごいのは、教科書に書いてある内容に、チャレンジしようとするところ。たとえば、「outlier(異常値)を含むsample群にとっての"typical"な値をmean(相加平均)を用いて算出する場合には、そのoutlierをはずして算出する方が適切な場合があります」という説明文に対し、「outlierをのけちゃったら、sample群を代表する値とは言えなくなるんじゃないんですか」と、(なぜか半分キレ気味に)質問した生徒がいました。僕なんかは物わかりのいい典型的日本人なので、「だから常にそうしろってわけじゃなくて『…適切な場合がある』って書いてあんじゃん。」と思ってしまうわけですが、教科書であっても納得がいかなかったらチャレンジしていくところに、この国の学生の特性が垣間見える気がします。

ちなみに昨日のbudgetingの授業には、この雰囲気はありませんでした。どっちの雰囲気が好きかと言われれば…、断然、今日のstatisticsですね。染まってきたのかなぁ・・・?
my home, Syracuse, 14:30

Wednesday, August 27, 2008

頭の中のメモリについて

おはようございます。秋学期二日目の昨日は、午前中に"Introduction to Statictics" に、午後には"Public Organization & Management" に出ました。昨日は、自分自身の調子も悪かったのか、ふたつの授業とも、まるで英語が聞けず、しばらくぶりに凹みました。

英語のリスニングというのは(リーディングも結局は同じですが)、ある段階においては(=少なくとも耳では音を聴きとれている段階においては、という意味です。)、頭の中のメモリの勝負だな、という気がしてきました。もうちょっと詳しく言うと、頭の中に箱があって、その中に、耳が聴き取った英語をどんどん流し込んでいって、随時処理していくイメージ。この箱の中のスペースに余裕があるうちは、聴きとった英語を問題なく処理(=解釈)していくことができるんですが、ここがいっぱいになっちゃうと、新しい情報はそれ以上入れられなくなっちゃって、その次の数秒間に聴き取ったフレーズは、箱の中を通ることなく(つまり、何の解釈をなされることもなく)、門前払いをくらって捨てられていく、というイメージです。そして何故かは知りませんが、この状態になると、やたら眠くなります。

たぶん、今更この箱を大きくすることなんてできないし、日本語を聞くときに、そんな「メモリ」のことを意識したことはないので、問題は、処理スピードのとろさにあるんだろうなと思っています。となれば、どうすれば処理スピードを上げられるかですが、当面の対策としては、①数語ひとまとまりのままフレーズを記憶してしまう、②聞けなかった部分はさっさと諦めるようにし、むしろ、箱内のスペース確保に努める、の2つをしようと思っています。①は努力するかしないかの世界ですが、②はある種、本能的なレベルの話なので(=自然体で聞くと、どうしても聞けなかった部分に意識が行ってしまう)、しばらく鍛錬が必要かと思いますが。読者のみなさん、何かアドバイスがあればコメントください。
my home, Syracuse, 7:28

Monday, August 25, 2008

秋到来です。

Fall Semester の始まりと機を一にするように、Syracuseは今日からめっきり秋めいてきました。夏の間にも涼しい日はときどきありましたが、今日の天気はそれとは何かが違ってました。雲が暗く、低く垂れこめてて、早くも雪雲の雰囲気を漂わせていたような気がします。(ビビりすぎでしょうか…?)

至って個人的な話ですが、吉報が一つ。Economicsの授業のWaive(学期前の試験に通ったら必修課目を取らなくていい、という制度)に成功しました!もちろん、Waiveできたこと自体うれしいんですが(そうでなかったら、週2回、朝の8時から学校に行かないといけないところでした。)、この国に来て初めて、成功らしい成功を収められたことを喜んでいます。

Fall Semester初日の今日のスケジュールは、
8:00-9:00 Managerial Economics for Public Administration (←今日限りでおさらば!)
9:30-11:30 Energy, Environment, and Resources Policy
11:40-12:35 English class

Energy, Environment, and Resources Policyの授業はなかなかおもしろかったです。来週以降が楽しみ。

昨日の続きみたいな話ですが、Englishのクラスで、先生が「中国人、台湾人、韓国人の人は特にがんばるように。だって、君たち、教室の外に出たらまったく英語しゃべらないでしょ」と言ってて、その3カ国出身の人たちも「まんざらでもない」感じでした。確かに、彼らが自国人以外の人と一緒にいるところはあまり見かけません。そう考えると、同国人があまりいない環境に来れてよかったなと思ってます。少なくとも個人的には。日本にとってそれがいいかどうかは別にして…。

my home, Syracuse, 22:50

Sunday, August 24, 2008

Asian Foods Grocery

今日はお昼前に奥さんと電話でしゃべったあと、大学の図書館に行って雑誌を読み、夕方、ルームメイトと一緒に買い物に行ってきました。何週間か前にこのブログで、この街の「車社会」ぶりを痛烈に(?)批判したところですが、いまや、車社会の立派な一員です。一度慣れると抜け出せないということがよくわかりました。

ともあれ、今日の主題は別の話。Asian Foods Grocery -アジア食料品店- についてです。アメリカに滞在したことのある人&滞在している人にとっては、何を今更という話でしょうが、新参者にはなかなか興味深い空間です。僕がときどき通ってるお店は、韓国人オーナーが経営してるんですが、日本もの、韓国もの、中国もの(あと、タイもの、ベトナムものも多少)の商品が、一堂に陳列されてて、東アジア出身の人たちがかわるがわるやってきては、いろんなものを買っていきます。

日本にいると、必ずしも仲がいいとは言えない僕たちですが、ここ、アメリカにおいては、事情はもうちょっと複雑です。少なくとも、各国メディアが本国で報じているトーンよりは、互いに仲がいいです。各国出身者とも、自分の出身国を、幾分冷めた目で見ているせいかもしれません。ただ、コミュニティを共有するというと、そんなこともない(そこに他国出身者が混ざると話はまた別ですが。)。 彼ら(僕ら)が、互いに接近するのは、①食べ物に関するとき(食料品店はその最たる例!)と、②「英語ができない悲哀」を共有したいとき(授業中とか。)だけのような気がしています。

東アジア3カ国出身者の相互関係にはなかなか興味深いものがあるので、これからも観察を続けてみます。ちなみに、香港出身のルームメイトは、中国(main land)出身者とも異なる、これまた微妙なメンタリティをお持ちのようです。
my home, Syracuse, 24:14

初ドライブ

今日はやることがなかったので、街から30分くらいのOneida Lakeにドライブに行ってきました。

湖の周辺には、ヨットハーバーとか、高級住宅地(日本でいえば湘南みたいな感じ。でも全然家が広いです。)とか、ゴルフ場とか、プールとかがあって、セレブな空気が漲ってました。湖の水はそんなにきれいじゃなかったですけどね…。

新郎新婦(新郎は、わりとおっさんでした。まぁどうでもいい話ですが)が、夕陽をバックに記念撮影をしてたので、その風景を、記念に撮影してきました。写真、載せておきます。

my home, Syracuse, 24:49

Saturday, August 23, 2008

ナイアガラ滝とか。



長らく更新を怠ってましたが、元気に暮らしています。
この間、結構いろんなことがありました。Public Administration & Democracyの試験を受けたり、夏休みにNiagara Fallsに行ったり、International Relations(←MPAのほかに、僕がもうひとつ履修する修士課程です。)の学期がスタートしたり。
書きたいことはいろいろあるんですが、全部書いてるときりがないので、いくつかだけにします。

1.PA&Dの授業から
 PA&Dの授業では、最後の週に読んだarticlesの中に、興味深いものがいくつかありました。中でも一番面白かったのは、Dr. Elaine C. Kamarck の"Government Innovation aroud the World"。 地理的にも、年代的にも、分野的にも、非常に広い領域をカバーしつつ、現代における"government innovation"の潮流を解説するとともに、各分野での成功事例を紹介してくれていて、なかなか読みごたえのある論文でした。(しかも英語がわかりやすい!!!)
 その中でも印象的だった指摘は、①公務員人気は他の先進国でも軒並み低迷している(むしろ、より高い能力が求められているにもかかわらず) というものと、②globalizationの影響で、全世界的に規制改革が進行中。いまや残された規制領域は環境分野のみ(この分野では国際的な相互影響が以前より顕著になってきているため、むしろ規制が必要)というもの。①は、自分の前の仕事に絡めて、②は、これからの自分の仕事を考えたときに、非常に興味が惹かれました。
 語り始めると長くなるので控えますが、①については、日本に固有の問題ではないのだということがわかり、問題の根深さ・普遍性を感じたと同時に、いよいよ、人材の流動化が必要だろうとの思いを深めました。(すいません、理由は今日は省略します。) ②については、少なくとも日本では、こういう視点での分析はあまりなされていないと思うので、今後、学術面・実学面双方からの研究が必要だと思います。基本的に僕は、de-regulationに賛成ですが、その立場から見たときに、環境規制を「必要悪」で終わらせるのではなく、より戦略的に構築し、環境面だけでなく、経済面から見ても我が国に有利な制度にするにはどうすればいいか、経済ムラ、環境ムラ、両方のムラの人間が頭を突き合わせて考える必要があるなと感じました。

2.PA&Dのテスト
 英語で文章を書くのは、しゃべる以上に大変だということがよくわかりました。(いままでわかってなかったんかい。) ただ、substanceは、そんなに難しくない。つまり、英語だけがボトルネックだということ。ということは、英語をひたすら勉強するしかないですね。

3.Niagara Falls
 めっちゃ楽しかったです。「the 観光地 of 観光地」って感じ。日本で言うと…、お伊勢さんとか日光みたいな感じかなぁ。ある種ディズニーランド的な雰囲気も漂ってました。そして、世界で一番平和な場所の一つじゃないかとも。自分も含め、いろんな国からやってきた人たちが、きわめて安定している二国間の国境の観光地で、子供に帰ったような表情で楽しんでいる光景は、(この国に対して言いたいことはいろいろあるにせよ、)「平和」以外のなにものでもないな、と。滝の写真、載せておきます。

4.Chinese
 次の月曜日からfall semesterが始まりますが、それを前に、新入生が学内にはうじゃうじゃ。中でも、Chineseのundergraduatesが非常に目立ちます。日本人のundergraduatesにはまったく会わない(Koreanはちらほら見かけます)ですから、その差たるや、歴然です。もちろん、各個人が成功するか否かという話で言えば、留学すればそれでOKというわけではないですが、一国レベルでみると、diversityは広いに越したことはないわけで、一定割合の学生がアメリカで(たぶんヨーロッパでも)数年間を過ごして、その後世に出ていく、という流れは、確実に中国や韓国の国力強化につながっているように思います。方や日本…。何をかいわんやです。僕らの国の「内向き志向」の改善については、もうちょっと真面目に考えないといけない気がしてきました。(なんだかんだいって、国内の居心地が良すぎるんでしょうね。)

来週からはもうちょっと真面目に更新します!

my home, Syracuse 11:24

Monday, August 11, 2008

大学院の授業内容




今日は、大学院の授業がどんなふうに行われているかを書いこうと思います。こっちに来てから、まだひとつの講座(Public Administration & Democcy)しか受けていないので、実際には、その講座について、ということになりますが。

授業は、毎日9時から12時までの3時間行われ、それが3週間続きます(最終日=今週金曜日はテスト。)。role-playをしたり、映画を見たりと、変則的な授業内容の日もありますが、基本的には、最初の一時間半で一つか二つの論文を扱い、あとの一時間半で、ケーススタディを扱う、という感じです。日本みたく、終了時間が延びるということはなく、毎日12時きっかりに終わります。

日本の大学院での授業を受けたことがないので、直接の比較はできないですが、僕が大学(学部)で受けていた授業を比較対照にしていうと、いわゆる「講義」よりは「ゼミ」に近い感じがします。

具体的には、まず出席が必須。僕の大学では、授業に出てるヤツの方が少なかったですが・・・。ちなみにこれは、アメリカでは、undergraduateにも共通のことだと思います。

授業中に何をするかというと、先生が前に立って「教える」ということはほとんどなく、毎日出されるreading assignmentsを各自読んできていることを前提に、その中身について、教室全体(20人強)で「議論」します(先生はそのコーディネート役。) 実際には、4,5人のグループに分かれて議論した後、クラス全体で、その結果をシェアする(そうしているうちに、今度はクラス全体での議論が始まる)といったパターンが多いです。

日本での授業と違のは、上に書いたような授業の進め方も去ることがながら、先生が「これは正しい」「これは間違っている」と価値判断をすることがほとんどない、ということ。あくまで議論の裁き役に徹していて、生徒がおよそどんな発言をしても「間違っている」と否定することはありません。graduate(大学院)だから、ということもあるのでしょうが、その点、日本とは違う空気を感じます。

一方で、学生も本当によく発言します。議論が途切れることがありません。結構ちゃらちゃらしてて、「readingの宿題なんてやってられないよね」的なことを、放課後に言ってる子でも、授業が始まったら「黙ってはいられない」といったノリで、ガンガン手をあげて発言しています。これはもう、授業中の参加度が評価の対象になっているからというよりは、そういう文化だから、と理解した方がいいように思います。

とはいえ、アメリカ人の若者たちのしょうもないimmatureな議論に延々付き合わされることも多く(もっとも、僕の英語力ではどのくらいしょうもないか判断できないことも多いのですが、ベトナム人のクラスメイトが、「あれは、しょうもない」と言ってました。)、どちらがいいか、一概には言えません。ただ、僕のように「あとで誰かにノート借りればいいや」と思った瞬間、liveの授業を聞く気が失せ、講義時間をまるまる寝て過ごすタイプの人間(たぶん日本には多いと思いますが…)にとっては、こっちのスタイルの方が、少なくとも時間の無駄は少ないように思います。無駄な議論もあるとはいえ、授業中は、「議論を通して考えを深める場」という位置づけがはっきりしているので。

2年後にどう思っているかはわかりませんが、とりあえず授業開始から2週間目の感想を書いておきました。

p.s.(その1) 田中宇というライターが、8月11日付のコラムで、「今回、ブッシュは北京五輪出席のため、中国、韓国、タイを訪問したが、日本には来なかった。98年にクリントン前大統領が日本に寄らずに訪中した際は「ジャパン・パッシング」と呼んで日米ともに大騒ぎしたが、今回は大統領が訪中の際に日本に寄らないことが問題にすらならなかった。 」http://tanakanews.com/080811china.htm と書いてました。たしかに。僕の渡米後、日本ではちょっとはニュースになってたのかなぁ?

p.s.(その2) 昨日、散歩してたらリスに出くわしたので、その写真を載せておきます。よく言われることですが、この国で、リスを見てはしゃいでいるのは日本人(including me)だけです。
my home, Syracuse 22:28

Sunday, August 10, 2008

アメリカの車社会について。

今日は午後から、ネパール人の友達にクルマを出してもらってWegmansというスーパーに買物に行ってきました。引っ越してからまともなスーパーに買い物に行けたのは今日が初めてだったので、調子に乗って両手で持ちきれないくらいのものを買いまくってしまいました。

と、自らAmericanな生活に浸っておきながら、こんなこと言うのもなんですが、この国のクルマに依存しきった生活スタイルは、やっぱり健全ではないと、買い物をしながら感じました。

とにかく、街の中心には、"コンビニ"はもちろん、まともに生鮮食料品や日用品を買える店はありません(大学構内のファーマシーで、多少の食べ物を買えるくらい。)。一方で、郊外に出れば、これでもかというほどの巨大な敷地に、ありとあらゆる商品を揃えたグロッサリーストアが何軒かあります。そこに行きさえすれば、日常生活に必要なものはほとんど何でも(日本のスーパーでは売ってないようなマニアックなものまで)揃いますが、車なしで行くのは、まず不可能。つまり、やや大げさにいえば、車を持っている人と持っていない人とでは、同じSyracuseに住んでいても、まったく違う世界に住んでいると言えてしまうくらい、異なった暮らしをしているのではないか、と思います(実際、僕の家の冷蔵庫の中身は、昨日と今日で、隔世の感があります。)。実際、クルマを持っていない人たちは、どうやって暮らしてるのかなぁ…。

この街の「まともな」小売店はほぼすべて、顧客が車で訪れることを想定しているので、①街の中心部からは絶対に歩いて行けないくらい遠くにあり、②いろんな商品を置くためにとにかく敷地面積が巨大で(しかも、無駄にすべて平屋建て!!)、③巨大な駐車場を完備している、という共通の特徴を持っています。

一方で、この街には「街並み」と呼べるようなものがほとんどなく(ダウンタウンに多少ありますが、かなりさびれています。)、だだっ広い土地の中に、離れ小島みたく独立した状態で、それぞれの店舗が建っているといった感じです(その「離れ小島」の一つ一つがバカでかいわけですが・・・。)。結果、「離れ小島」と「離れ小島」の間には、誰も見向きもしないルーズな土地がただただ広がっていて、直感的に、健全ではない感じがします。

文化の違い、と言ってしまえばそれまでですが、クルマというツールの使用を前提にした社会の作り方は、やっぱり健全じゃないんじゃないか、と。今日改めて、感じたのはそういうところです。

Wednesday, August 6, 2008

英語が聞き取れない…

今週はまるで英語が聞き取れません。

先週はもうちょっと聞き取れてたのになぁ…と思いつつ。自信のなさが悪循環に拍車をかけてるのかもしれません。

話の細部がわからないのはともかく、肝心な、肯定か否定かも聞き取れないのはきついです。午前中の授業(ロールプレイング。謎に、アフガニスタンの教育制度の再構築がテーマ。)もきつかったですが、午後、ちょっとしたトラブルがあり、銀行で交渉したのが更に厳しかった。。。

早く聞けるようになりたいです。

Maxwell school, Syracuse 17:14

Monday, August 4, 2008

英語の上達はスノーボードのそれににている?

「スノーボードからは、人生にヒントをたくさんもらった」

とは、東京の友人K・I君の談。この意見には、僕も全面的にagree。単に個人的に、hard luckを経験したから、というわけではなく、なかなか説明しにくいですが、とかく“バランス”を求められるところが、人生に似ているな、と。

今日の授業中、英語の上達もスノーボードに似ているかもと思いました。

僕の場合、スノーボードでうまく滑れないと、すぐに、細部を気にし始めてしまいます。膝の曲げ具合が…とか、エッジの使い方が…とか。でも、そうやって頭で考えてるうちは絶対にうまくは滑れない。頭の中から不安を取り除き、自分を信じてあげれたときにだけ、いい滑りができるような気がします。(そしてそのときの爽快感はたまらない!)

英語のリスニングもそれに似てるのかなと今日、ふと思いました。満足に聞き取れないだけに、必死に一語一語を拾い上げ、日本語脳(←これがポイント!!)で、それらをつなぎ合わせようとするんだけど、それをやってるうちは、たぶん絶対に聞き取れない。そういうプロセスで英語を聞き取る(「聞く」だけじゃなくて「理解」もする)には、脳みその処理速度が圧倒的に足りてないんだと思います。

「聞けないんじゃないか」という不安を払いのけて、聞こえてくる英語を英語のままgraspしようとしたときにだけ、本当の意味で「英語を聞きとる」ことができるんだろうと思います。そのときの感覚は、さっき上に書いたような、「言葉を拾って、それらをつなぎ合わせて…」というプロセスで聞いているときとは、まったく違うし、そのときの感覚は、スノーボードでいい滑りができてるときに近いような気もします。

先週金曜日には一瞬、その感覚をつかめた気がしましたが、今日は全然だめでした。一進一退。明日からまた頑張ります。。

Maxwell school, Syracuse 18:36

Saturday, August 2, 2008

(なんとなく)ブログを始めてみました。

なんとなく、ブログをつけるのをためらっていましたが、友人N君の勧めもあって、なんとなく始めてみました。

今日は土曜日。授業が始まって最初の休日です。

朝から、車探しに行ってきました。メーカー系2軒、独立系2軒を回りましたが、今日は決め切れず。一度トヨタに電話をしたら、「月曜日にオートマのyaris(日本で言うところのvitz)の新車が3台入る」と言っていたのに、2時間後に電話したら「実はミッションだった」と言われ、ショック。yarisで広大な大自然の中をドライブするイメージが出来上がってたのに・・・。かといって、今更ミッションにも乗れません。(オートマにも乗れるのか??)

オートマyarisの入荷については当面予定がないらしく、あてなく待ち続けるのもきついので、火曜日にもっかいトヨタに行くことにしました。12,000ドルの2006年製カローラを買うかどうか、迷い中です。

今日、ディーラー回りをしてわかったことは、この国の人たちも、今や本気で「燃費」を気にしているらしいということ。以下、くるま屋さんで聞いてきた話。


  • トヨタのyarisと、ホンダのfitは、いずれも去年から、北米での販売が始まった(ホンダディーラーのおっさん談)が、両方とも大人気。ディーラーにも回ってこない。(かといって、ミッションのyarisを入荷ても誰も買わんだろう・・・)
  • 新車priusは230~280ドルと、かなり値が張るが、それでも大人気。今なら3か月待ち!
  • ピックアップトラックは今やまるで売れない。一方、燃費のいい車はバカ売れ。僕が行ったホンダディーラーでは、先週水曜日に19台入荷したシビックのうち、9台が既に売れたとのこと。

あまりきばって書き過ぎると(そうでなくても?)長続きしないリスクが大なので、今日はこの辺で。今晩は、18:00からJ君(←ルームメイトの香港人)と部屋の掃除をして、そのあと、J君の英語講座(2時間)です。

昨日の授業では、かなり英語が聞こえるようになってきたなと思ったのに、今日はくるま屋さんの言ってることがほとんど聞き取れなくて残念でした。今晩もCNN聞いて、リスニングの練習がんばります。

Starbucks, Marshall St., Syracuse 17:37