Sunday, January 24, 2010

Will you answer a call from your boy/girl-friend?

日本人の彼氏と遠距離恋愛中の韓国人のクラスメイトDが、韓国と日本の恋愛習慣の違いについて、面白い話をしていた。

友達(或いは職場の同僚)と会食をしているときにあなたの携帯電話が鳴る。それがあなたの彼氏or彼女からの電話だったとしたら、あなたはどう対応するか?

オトナの日本人の模範解答は、「その場では取らずに(取ったとしても手短かに済ませ)、後ほど、同席の人たちから離れた所でかけ直す」といった感じだろう。実際、僕ならそうするし、Dの彼氏もそうするらしい。

ところが、D曰く、韓国ではその場で電話に出るのが当たり前であり、余所でかけ直していたりすると、むしろ、「あの人は、我々に何か隠し事をしているのではないか」と、要らぬ嫌疑をかけられかねないらしい。

アメリカやヨーロッパとの対比ならいざ知らず、非常に近しい文化的背景を持つ韓国との間でも、こういった“真逆”の習慣が見られるのは興味深い。更に言えば、“修身斉家治国平天下”の儒教的発想に立って考えれば、「公」のことよりも、まずは自分の「家」を優先する韓国スタイルの方が、むしろ、素直なんじゃないかという気もしてくる。言うまでもなく、欧米のスタイルは「家」優先なわけで、日本のそれは、欧化の結果ということでもないだろう。と考えると、日本のこの習慣がどこから来ているのか、不思議と言えば不思議である。

たまたま今読んでいる仲正昌樹先生の本によると、やまと言葉の「おおやけ」の起こりは「おお+やけ」=「大きなやけ」であり(「やけ」とは、農業生産の単位としての村落共同体のこと)、“いくつかの小さい「やけ」が集まって、大きな集落が構成されているような場合、後者が前者に対して「おおやけ」と呼ばれる”らしい。また、“「おおやけ」全体に関わることは、個々の「やけ」の事情に優先される”とも。

なぜ、古代日本で、「おおやけ」が「やけ」よりも優先されるようになったのかまでは示されていないのだが、少なくとも、日本においては、「家」或いは「家族」が特別の地位を与えられているわけではなく、多層的な「やけ/おおやけ」関係の一部(最下層)を構成するものに過ぎない、ということだけは、この記述から読み取れそうである。

だから何なんだと言われれば何とも答えようは無いのだが、日韓の文化の違いに、少しく好奇心をくすぐられた次第。ある二国の文化の違いを知りたければ、その両国出身の国際恋愛/結婚カップルに聴いてみるのが一番手っ取り早いのかも知れない(笑)
my room, Syracuse, Jan 24, 6:31

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