Wednesday, January 27, 2010

Energy lessons from the Carter years

Carter政権で、財務省国内エネルギー政策局(Office of Domestic Energy Policy at the US Treasury)のdirectorを務めたPhilip K. Verlegerという人が、「Carter政権の教訓に学ぶと…」という内容の記事(“Energy lessons for Obama’s administration from the Carter years”)を、FTのblogにアップしている。

「教訓」を伝える記事なので、本来であれば、Carterの治世に何が起こったのかをまず押さえないと意味がないのだが、それを訳している時間はないので、その部分は、直接、Verleger氏の記事を読んでいただくとして、結論部分だけ抜粋させていただくと、
After my experience as a member of the Carter administration, I have to conclude that Obama’s emissions bill will not pass the current Congress or before 2012 unless circumstances change. It is not climate change sceptics that will block it. Rather, history teaches us it is the “special interests” that have such power.
(拙訳) Carter政権の一員であった私の経験に照らして考えると、Obama政権の排出権取引法案は、今次の国会中(※ 今秋の中間選挙前まで)はもちろん 、2012年(※ 次の大統領選)までにも、―状況の変化でも生じない限り― 成立し得ないだろうと結論付けざるを得ない。気候変動に対する懐疑論が、法案の成立を妨害しているわけではない。歴史の教えるところによれば、「特殊利益」こそが妨害しているのだ。
との由。この教訓から学ぶよう、何か月にも亘って、法案関係者の説得に当たってきたが、その努力も実らなかった(“For months, I have tried to get those involved in the energy debate-both observers and those writing on the subject - to pay attention to the lessons of history. I failed.”) と嘆いておられる。

同記事によると、Carterチーム卒業生のコンセンサスは、以下の三点とのこと(with 拙訳)。
  1. None of the people putting the Obama energy policy forward understood the problems they would face in Congress. (Obama政権におけるエネルギー政策推進役の人たちは、誰も、自分たちが議会で直面するであろう問題を理解していない。)

  2. The bill’s supporters (“greens”) are less aware of history than we were in the 1970s, if that is possible. (排出量取引の支持者(いわゆる「環境派」)は、1970年代の我々以上に、歴史にから学ぶ意識が希薄である。)

  3. The legislation’s passage is unlikely absent an outside precipitating event. (外的要因による突発的な出来事でも起こらない限り、排出量取引法案は成立しそうにない。)
歴史に学ばないなんてのは、政策を生業とする人間にとって、ほとんど論外のことだと思うが、Obama政権の環境/エネルギーチームは、本当にここまでヒドいのだろうか…。Verlegerさんが彼らに対して、相当のルサンチマンを貯めておられることだけは確かなようである。。
Maxwell School, Syracuse, Jan 27, 16:36

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