Saturday, January 23, 2010

Freedom in a "live house"

いま住んでいるWestcott St.沿いの家から5分ほど歩いて行った所に、Westcottの商店街がある。他に適当な日本語が見当たらないので、便宜的に「商店街」という言葉を当ててみたが、正直、普通の日本人が「商店街」という言葉から普通に想像するものよりは、はるかにショボい。片道一車線ずつのごくありふれた道路の両側に、裏寂れたピザ屋とか、児童労働の嫌疑のかかる中華料理屋とか(何気に結構おいしい)、ハロウィンのときだけ繁盛する洋品店とか、ろくなものを置いていないグロッサリーとかが、ポツポツ並んでいるだけ。家から近いのはありがたいが、取り立てて行きたい店もないので、普段は、ほとんど近寄ることもない。。

そんな「場末」を絵にかいたような商店街の中にも、一軒のライブハウスがあって、潰れることなく営業し続けているところは、良い意味でアメリカ的と言えるのかも知れない。今朝、ひょんなことから、その存在を知り、善は急げというわけで、さっそく今晩、御近所のくもすけさんと一緒にライブを聴きに行くことに。

今夜のライブは、Jimkataという人たち。もちろん、知っていたわけはないのだが、youtubeで予習してみたら、まぁまぁ悪くない感じ。素直なフォーピースバンドといったところか。8時半会場、9時開演だったので、くもすけさんとは、8時半に会場前で待ち合わせる。

いざ会場に入ってみると予想外のガラ空き。人影もまばらな中、9時過ぎから前座バンドの演奏が始まる。特段盛り上がるでもなく、まるで耳に入っていないかのように雑談を続ける人々。バンドの側も、特に客と絡む意思はないらしく、黙々と自分たちの世界にのめり込む。

そうこうしているうちに、謎の「フラフープ娘」登場。フラフープらしきものを携えて女の人が入ってきたので、何するんだろうと思って見ていたら、何のことはなく、普通に、腰やら首やらで回し始めた。店の回し者とかではなく(ある意味、「回し」者なんだけど…)、自らの趣味として、勝手に楽しまれているご様子。そんなフラフープ娘は、一人じゃなく、他にも二人が登場。うち一人は、七色に点滅する電飾入り特製フラフープを持参。二つ同時に回してみせるなど、腕前も相当のものであった。てか、なんでライブ会場でフラフープ??

フラフープ娘を除いては、皆、まったくやる気を見せないもんで、「おいおい、みんなもうちょっとノってやれよ」くらいの勢いで、僕とくもすけさんは、率先して身体を揺すっていたのだが、いつ終わるとも知れない前座の演奏に、おじさん二人の顔には、疲労の色が増してきた。終いには、誰あろう、このワタクシめが、立ちながら居眠りするという、おっさん丸出しの暴挙にまで出てしまう始末。。。結局、前座三組目のうにょうにょうにょ~という音楽を聴きながら、Jimkataさんにはお目にかかることなく名誉ある撤退を敢行することに…。とはいえ、振り返って見れば、開演からは既に3時間。その間立ちっぱなしなんだから、正直、十分だよなと思う。。

結論。アメリカのライブハウスは、聴く側も演奏する側も、とことん自由。来るもの拒まず去るものを追わず。好きな時に入って、好きな時に帰るべし。演奏中も、演奏者に気を使って、無理やり盛り上がる必要はなし。演奏者も自分の世界に籠りたいだけで、別に客の反応なんて気にしてない。フラフープやりたけりゃ、腰ででも首ででも、ところ構わず好きなだけ回すべし!!

ちなみに、今日一緒に昼飯を食べたネイティブの同級生によると、「ライブハウス」なる英語は存在しないんだそうで。「じゃ、なんて言うのさ?」と聞いたら、「普通に『ライブの音楽を聴きに行く』って言うかな」と可愛くないことを言っていました。
my room, Syracuse, Jan 22, 24:37

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