“One critical pathway for collaboration specifically identified in the United States and China’s recent joint commitments is carbon capture and sequestration technology, or CCS, which has the potential to mitigate emissions from coal-fired power plants.”との由。この背景には、当然ながら、米中両国が、単にGHG排出量の多い国(世界第一位、第二位。両国合わせると世界全体の41%)であるというだけでなく、両国とも、石炭への依存度が非常に高いエネルギー構造を持つという事実がある。
レポートでは、両国が、まず協力して手をつけるべき点として、以下の3つを挙げている。
- Sequester the pure CO2 streams on existing commercial plants
- Invest in research and development on retrofitting older power plants
- Catalyze markets for CCS
2.は、CO2とその他のガスが混ざった状態の気体を排出している施設から、pureなCO2を取り出せるようにするための改修(retrofit)の行い方について、R&Dを行いましょうというもの。この実証実験は米中両国で行うとされており、そのための研究センターについては、“which might be set up within existing U.S. Department of Energy calls for a collaborative research center” としている。
3.は、CCSが、今後、商業ベースで実施されていくためには、そこへの資金の流れを作ってあげる必要があり、その役割を果たしうると考えられるのは、①CO2排出抑制に経済的価値を与える国内法と、②現行CDMのような国際的な途上国支援枠組み、とした上で、最後には、“the United States and China will have to eventually build an international mechanism to reduce the costs of second and third generation technologies aimed at meeting global 2020 and 2050 CO2 output targets.”とも述べている。
- Accelerate U.S. technology
- Create U.S. jobs
- Lower U.S. electricity prices
- Increase Chinese CCS expertise
- Facilitate additional collaboration in preferred Chinese areas
- Direct cost savings
- Risk sharing
- Financial sureness in the market
- Rapid emissions reductions
共同R&D施設の米国内誘致をさらっと表明していたりもしていて、正直、アメリカにとって虫の良すぎる提案であるようにも思うのだが、大枠で見れば、気候変動の分野では、米中両国は、国内排出削減対策・外交交渉の両面で協調を図ることによって、互いの利益を増幅できるのは事実だと思う。来週末のObama訪中で、どこまで具体的な議論が交わされるのか、注目して見てみたい。
my room, Washington DC, Nov 7, 24:52
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