Wednesday, September 24, 2008

Choosing favorable juries

Statisticsの宿題。

ABC Inc., located in New York City, specializes in jury selection and providing advice to attorneys. In preparation for the defense of a man indicted for murder in a well-publicized jury trial in Dallas, Texas, the defense team hired ABC.
ABC sent out an intern to Central Park in Manhattan one Sunday morning to find 5 volunteers for a focus group to discuss the case. The intern approached five elderly men who had just finished having breakfast together, and they agreed to participate. ABC presented the facts of the case to the gentlemen and asked what they thought. ABC then wrote up the report and sent it to Dallas. ABC was fired immediately. List five things ABC did wrong and explain why you think they were wrong.

NYにあるABC社は、陪審員の選考と、弁護士への助言を専門に行う会社です。(中略) ABC社の犯した過ちを5つ挙げ、なぜそれが過ちだと思うのか、あなたの考えを述べなさい。

ちょ、ちょ、ちょ、ちょ、ちょっと待って。jury selection って、そもそもなんなんすか??

と、騒いでみたところで、もちろん誰も助けてくれないので、今日は、wikipedia片手にアメリカの陪審員制度についてお勉強です。(宿題の〆切も迫ってるんですけどね…汗。)

アメリカは州によって裁判制度が違うので(一番わかりやすいところで言えば、州によって、死刑があったりなかったりします。日本では考えられないですよね。)、一概には言えませんが、ひとつの典型的な州では、jury(陪審員)の選考は、こんなふうに行われるそうです。(出典:wikipedia "Jury selection", "Peremptory challenge"

  1. 対象となる地域から、ランダムな方法により、陪審員の候補となる人たち(the jury pool)を選出する。
  2. 陪審員候補者の皆さんは、裁判所で、裁判官と弁護士から質問を受ける。
  3. この際、弁護士は、適当でないと思わる人を候補から外すよう、理由を示して訴える(challenged for cause)ことができる。
  4. また、一定数の陪審員候補者については、弁護士は、理由を示すことなく採用を拒むこと(Peremptory challenge)ができる。
とりあえず、これがjury selectionの流れ。その中で、ABC Inc. みたいな会社が、どんなサービスを提供してるかについては、wikipediaの別の稿、"Scientific jury selection"の稿に載ってます。

Scientific jury selection, often abbreviated SJS, is the use of social science techniques and expertise to choose favorable juries during a criminal or civil trial. (中略) It almost always entails an expert's assistance in the attorney's use of peremptory challenges. (中略) SJS practitioners determine what background characteristics and attitudes predict favorable results, and then coordinate with attorneys in choosing the jury.

科学的陪審員選考(SJS)とは、刑事又は民事の裁判において好ましい陪審員を選択するために、社会科学の技法や専門知識を用いることをいう。(中略)SJSの結果は、たいていの場合、Peremptory
challengeを執行するに当たっての専門的助言として用いられる。(中略)SJSを行う者は、(陪審員の)どんなバックグラウンドの特徴や傾向をが好ましい結果につながるかを判断した上で、陪審員の選考について、弁護士と協議する。 

日本人にはまったく耳慣れないこの仕事ですが、アメリカでは、これに、莫大なお金と頭脳が突っ込まれているらしいです。interestingな分野だとは思うし、すごく奥深い(=いくらでも資源を突っ込む余地がある)のはわかりますけど、ここに金と頭脳を突っ込むのって、資源の無駄使いだと思うなぁ…。日本の裁判員制度は大丈夫なのかなぁ。

というわけで、予修(現実逃避?)も終わったところで、統計学の宿題に取り掛かります。

p.s. 昨日まで、GoogleのIDを持っている人しか、コメントできない設定になっていましたが、温かいご指摘をいただきまして、今日、設定を変更しました。コメントしたくてもできなかった皆さん(どのくらいいるんでしょうか…?)、さっそくコメントください。
my home, Syracuse, Sep 24, 23:52

2 comments:

Anonymous said...

留学にいらしてる裁判官の方とアメリカの裁判制度について話したときも、同じことをおっしゃってました。

極限すると、アメリカでは、手続きが最高に重要で、実体がフェアか効率的かはあまり問わない(そう割り切っている)ということなんだそうです。そこにコストがいかにかかろうと、実際はあんまり民主的ではなかろうと、手続きだけは民主的に行うという割り切りをしているということでしょうね。まさに、手続きと心中をしているんだと思います。

日本と違いすぎて、比較研究できないんだよねーとのことでしたが(笑)

髙林 祐也 said...

ふむふむ。それを考えるにつけても、なんであの島国は、裁判員制度なんて導入しちゃったんやろね? 絶対、あの人たちの国民性に合うてへんと思うねんけど…。どこに向かおうとしてるんやろか??