Friday, September 12, 2008

Plastic bags cleared out of US markets?

なぜかオランダで勉強している後輩H君(以下、J朗)が、最近のブログで、オランダのレジ袋事情について語っていました(記事はこちら)。かいつまんで言うと、

  • レジに袋は置いてあるが、それは間違ってもタダの「レジ袋」ではない(それ自体が商品である。)。
  • スーパーでは、軟いのと丈夫なのと、二種類の袋が売られている。軟い方でも日本のレジ袋より分厚く再使用可。軟い方は約30円、丈夫な方は約200円。
  • ほとんどのオランダ人は、買物をする時、これらの袋を持参している。
  • 袋を持参し忘れると、新しい袋を買うか、手で持って帰るかの二択を迫られる。お店がタダで袋をくれるなんてことはありえない。

とのこと。さすが、環境立国オランダ。気合いの入れようが違いますね。

では、僕の住むアメリカ(の田舎)は、どうか。それが今日のテーマです。

まず、街中でものを買うとき。僕が毎日うろうろしている大学周辺で買物をするときは、お店の人に、"Do you need a bag?" と聞かれることが多いです。もっとも、それが最近始まったことなのか、昔からずっとそうだったのかはわかりませんが。ただ、直感的には、環境の意識からそうしているというよりは、コーヒー買った時に「ミルクとお砂糖は要りますか?」と聞かれるみたいな感じで、環境とはあんまり関係ない思考から聞かれているような気がします。また、大学近辺で買うものといえば、せいぜいtake out(こっちでは、"take out"とは言わずに"to go"と言います。アメリカに来られる予定の方は覚えておかれると便利です。)の食べ物・飲み物と文房具・書籍くらいのものなので、マイバッグが流行っているわけではなく、袋を断る場合は単にそのまま手で持って食べるか、すぐにバックパックに突っ込むだけ、ということのようです。

一方、郊外のgrocery storesでは、レジ袋が圧倒的に幅を利かせています。こっちでは、レジ袋のことを"plastic bag"と言いますが、アメリカで使われているplastic bagは、日本のレジ袋とほぼ同じタイプのもの。レジに商品を持っていくと、レジカウンターの店員さんが、チェックアウトの済んだ商品から、随時plastic bagに突っ込んでいってくれます。マイバッグを持参していって、「これに入れて」とに言えば、それはそれでたぶんやってくれるんでしょうが、groceryで実際にマイバッグを使っている人は未だ見かけたことがありません。

なぜマイバッグが普及しないかですが、この国(この地方?)の購買スタイルが最大の原因ではないかと思います。以前に、このブログでも書きましたが、この地方で生鮮食料品を買おうと思ったら、郊外の巨大groceryに車で乗り付けて、一週間分の食料を買い込むという方法以外に、ほとんどオプションがありません。そうなると、一回の買物で買込む商品の量は、plastic bag 8つ分、9つ分、ときには10個以上ということになるわけで、その量をカバーしきれるだけのマイバッグを持ち歩くのは、一般的な市民が甘受できる面倒くささのリミットを越えてしまっている気がするのです。

と、ネガティブな思考で高をくくっていたら、タイムリーにも、こんな記事に出くわしました。

Plastic bag maker to shut down Mt. Olive plant
―レジ袋メーカーがマウント・オリーブのプラントを閉鎖―
Bag company Hilex Poly Co.
will shut down a plant in Mt. Olive, it said Thursday, putting 160 people out of work.
Hilex, based in South Carolina, says it’s the world’s largest plastic bag company. In a statement, the company said the move to shut down the Mt. Olive plant is a response to lower demand for plastic bags as consumers turn more to reusable bags for their groceries.
  Triangle Business Journal September 11, 2008

この記事によると、同社は、この5月に破産保護申請を行った後、GEの支援を受けて7月に会社更生手続きを済ませたところとのことだったので、単純にplastc bagの使用減だけが工場閉鎖の原因ではないかも知れませんが。(逆にいえば、そもそも会社が傾いた原因がレジ袋の使用量減かも??)

また、こんな記事も。

Town Meeting to consider plastic bag ban
レジ袋の使用禁止に関するタウンミーティング、開催―
A proposal to ban plastic bags in Plymouth stores as of July 2009 may become a Board of Health regulation.
The proposal will appear on the Oct. 27 Town Meeting warrant if the Board of Health opts not to adopt it as a new regulation.
  Wicked Local Plymouth September 12, 2008

City Council to pursue ban on single-use plastic bags
―市議会、使い捨てレジ袋禁止条例案を審議―
Hoping to push residents toward carrying reusable shopping bags, Encinitas city leaders have made a commitment to ban businesses from giving away free single-use plastic bags.
  
Union-Tribune September 12, 2008  

一つ目は、東海岸マサチューセッツ州プリマス市(ボストン近郊。Pilgrim Fathersで有名な、あのプリマスですね。)、二つ目は、南カリフォルニアにある(らしい)Encinitas市というところのお話。いずれの市でもsingle-use plastic bagの使用禁止が検討されています。また、記事を読む限り、実際に条例になる可能性もかなり高そうです(ただ、日本での議論とは違って、海洋動物への被害の削減が、直接のモチベーションのようです。)。

と、いろいろ勉強してみると、僕の最初の直観は、ネガティブあるいは現状是認的過ぎたのかもしれないなと思えてきました。しばらくは、この問題を引き続きウォッチしてみたいと思います。

でもやっぱりあのgroceryで、みんながマイバッグ使ってる様子なんか想像でけへんよなぁ…(笑)

my home, Syracuse, Sep 12, 28:00

1 comment:

jiro said...

カート→レジ(購入)→カート→車→自宅、というモノの流れの中で、レジ袋が本当に必要なのは車から自宅に運ぶときだけだと思います。そうなるとレジ袋のlifetimeが短すぎますよね。。買い物しても袋に入れずにカートで車まで行って、持ってきたコンテナ(段ボールでもいいですが)に詰めて、それを冷蔵庫まで運べばいいんじゃないでしょうか。会計が済んだか分からないのが難点でしょうか?