Monday, February 1, 2010

Don't "twitter" on the Twitter

まえさんからもレスをいただいたTwitterの話の続き。

経済blog“ECONO斬り!!”の安田さん(って、別に面識はないんですけどね。)が、“Twitterの経済学:共有知識編”と銘打って、関連するご自身(とその「つぶやき」相手)の「つぶやき」をまとめておられる。曰く、“Twitterと掲示板やブログのコメント欄との違いを、経済学的な視点から考察。情報構造や匿名性の違いに注目した一連のやりとり。”との由。

(普通にリンク張れば済む話なんだけど、埋め込みURLが付いてたので、なんとなく使いたくなって使ってみました。笑)

安田さんの最初の「つぶやき」からリンクが張られている青木さんという方(UCバークレィの経済学博士課程にいらっしゃる方だそうです)の記事によると、Twitterの革新的なところは、“一方的にフォローし始めるのがデフォルトという仕組み”にあるらしく、この特性のおかげで、“意味のあるコメントをすれば相手がフォローし返すこともあり、何の関係もなかった人間と「友達」になることができる”との由。ただし、“他人にフォローしてもらうためには、なるべく有益な情報や興味深い議論を提供する必要があ”り、また、“ストリームの価値を上げるにはノイズ比を下げる必要があり、それは大した意味のない「つぶやき」をしないことを意味する”とも。

僕なりの飛躍的解釈をお許しいただくならば、つまり、こういうことではないかと。現代人にとっての真の稀少財は、「情報」(とりわけ、「スクープ」的な性質ものより、「発想・アイデア」の類に属する方)と「時間」であって、当然ながら、それら二つはトレードオフ。たくさん「情報」を集めようと思ったら、それだけ「時間」を消費してしまう。また、良質な「情報」(アイデアと言い換えるのも可)は、特定の人間から提供されることが多い。となれば、「“良質な情報(アイデア)を提供しがちな人間”を如何に短時間で効率的に探しあて(て、あわよくば繋が)れるか」が、勝負と言える。Twitterは、現代人のそんなneedsに非常にマッチしたツール、ということなのではないだろうか。

ただ、“良質な情報(アイデア)を提供しがちな人間”を探しあてて(一方的に)捕まえておくだけなら、blogでも十分なわけで――実際、僕は、数分前に、その「青木さん」なる方のblogを自分のフィードリーダーに登録した――、青木さんのおっしゃる“何の関係もなかった人間と「友達」になる”ところまで行かないとTwitterの真価は享受できないんだろうな、とも。

しかし、そういう意味では、僕なんて、blogにさえ「ノイズ」を混ぜちゃってる状態なのに(こんなんとかこんなんとか)、“意味のあるコメント”をTwitterでコンスタントに流し続けられるかというと、そんな自信はどこにもない。てか、そんな人、世の中にそんなにたくさんいるのか??という気もする。そう考えると、Twitterの真価を享受できているのは、かなり、「賢い」、あるいは「特殊技能に秀でた」、はたまた「特殊情報にアクセスできる」層の方々だけなんじゃないかなんて思ってみたり。まぁ、これだけ世間全体で――少なくともアメリカでは――盛り上がっているということは、単純に、文字通り「つぶやいて」、それだけで満足している層も人数としては、それなりにいるんだろうけど。(彼らがFacebookとTwitterを併用する理由はよくわからんが。)

ともあれ、僕なりに、「Twitterバカ売れ」のナゾが少し解けて、面白かったです。

ちなみに、安田さんご自身は、その“まとめつぶやき”の中で、主に、Twitterの「抗“炎上”性」について論じておられる。ふむふむといった感じではあるのだが、弊blogみたく、炎上とは縁もゆかりもなく、世界の片隅(の雪に閉ざされた田舎町)でこそこそっと営業させていただいている者にとっては、いまいち、そのありがたみが実感できないわけで…。もちろん、おっしゃっていることが間違っていると言いたいわけではないんですけどね。

とまぁ、そんな感じで。お勉強に戻ります。
Maxwell School, Syracuse, Feb 1, 13:21

4 comments:

Rion said...

ご紹介ありがとうございます。

>ただ、“良質な情報(アイデア)を提供しがちな人間”を探しあてて(一方的に)捕まえておくだけなら、blogでも十分なわけで

blogで当然可能ですが(今、双方向通信が生じているように)、意味のあるblogを維持する様々なコストを負担できる人は少数派ではないでしょうか。Twitterはその土俵に上がる費用下げるという点で革新的なように思います。

まえ said...

syracuse今零下何度です、何てことやってたらフォロワーが増えない訳だ・・・。
呟きも内容次第ですか。そうですか。そうですよね。

髙林 祐也 said...

Rionさん>
わざわざコメントいただいてありがとうございます。

確かに、コストという意味では、blogの方が大きいんですが(実際、日々、かなりの時間を費やしてしまっております…笑)、いざ、「140字の字数制限の中で気の利いたことをしゃべれ」と言われると、それって、blogより難しいよなぁ…なんて思ってみたり。もちろん、文字通り「つぶやく」だけなら簡単にできちゃうわけですが。。

一旦、twitter上でのネットワークができちゃえば、後は自然に流れていくと思うんですが、最初の立ち上げは、どうすればいいんですか??

ともあれ、これを機に、どうぞよろしくお願いします。

髙林 祐也 said...

まえさん>
というわけで、僕も試行錯誤中です。まぁ、「そんなことより論文書けよ」って当然の突っ込みが四方八方から聞こえてきそうですが...(沈)