Monday, October 12, 2009

Crosses the climate rubicon

今しがた知ったのだが、一昨日のNYTに、二人の上院議員―John KerryとLindsey Graham―が連名で、pro-気候変動対策法案のOp-edを載せていたらしい。Kerryは上院法案の発案者なので、驚くに値しないにしても、Lindsey Grahamの方は共和党、それもSouth Carolinaという、いわゆる「ゴリゴリ」の南部州からの選出議員。このGrahamの挙行について、Gristの記事は、“He has crossed the climate Rubicon.”と評しているが、まさに、言い得て妙だと思う。

以下、Op-edの要点を拾っておく。
  1. 気候変動は実際に起こっており、かつ、我々の経済と国家の安全保障を脅かしている。
  2. 風力や太陽光といった再生可能エネルギーにも投資はするけれども、原子力も十分に活用しなければならない。
  3. 気候変動対策法案は、海外の石油への依存からの脱却に向け、本格的に取り組む機会でもある。(この文脈で、「CCSの推進」及び「onshore/offshoreの石油/ガス探査に関する妥協点の模索」に言及。)
  4. 海外の競争相手に雇用を奪われるわけにはいかない。(この文脈で、いわゆる“carbon-tariff”に言及。)
  5. エネルギー価格の上昇から、事業者、ひいては最終消費者を守るメカニズムを構築する。
5番目の点について、具体的には、“The central element is the establishment of a floor and a ceiling for the cost of emission allowances.” とのこと。そうなっているとは知らなかったので、時間を見つけて調べてみようと思う。また、4番目の点は、非常にcontrovercialかつsenitiveなポイントだが(実際、Obamaは以前、この点について否定的なコメントをしている)、それだけに書きぶりには相当、工夫したと見えて、中印二か国に対する、「褒め殺し」とも、「皮肉」とも、「脅し」ともつかないような、おもしろい(といったら語弊があるだろうか)主張を展開している。(以下、抜粋)
China and India are among the many countries investing heavily in clean-energy technologies that will produce millions of jobs. There is no reason we should surrender our marketplace to countries that do not accept environmental standards. For this reason, we should consider a border tax on items produced in countries that avoid these standards.
(中国とインドは、多くの国々の中でも最も重点的に、何百万という雇用を創出するクリーンエネルギー技術に対して、投資を行っている国である。環境基準を受け入れていない国に対して、我々の市場を明け渡さなければいけない理由はない。このことから、我々は、そういった基準を導入していない国で生産された商品に対する関税の導入を検討すべきである。)
よく見れば、一文目と二文目の間には、何の論理的繋がりもない。あくまで「字面上では」ということだが…(笑)
my room, Washington DC, Oct 12, 21:40

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