夕食の際、隣の席に座った交通省のおじさんから、「トロトロ(←街中でしょっちゅう見かけるミニバス)の営業の始め方」について教えてもらった。①ミニバスを手に入れる(ほぼ100%どこかの国のお古。とにかく古い。排ガスも汚い) ②Union(=トロトロ運転手組合)に掛け合って営業の「お墨付き」をもらう。That’s it!!
つまり、役所の許可は不要。Unionに「ショバ代」払えば、誰でもどんな車ででも運行できるというわけ。交通省としてはこの「野放し」状態に終止符を打つべく、運転手(Union)サイドと交渉を繰り返しているらしいが、「自由に運行できる」という既得権益を手放すことへの反発は強く、交渉は難航しているとのこと。ただ単に「許可制にしますよ」と言っても、到底納得を得られないので、「許可制にする代わりに政府がバス専用レーンを整備します」という条件を示しているらしいのだが、Union側が政府の言うことを信用してくれず、話がまとまらないんだとか。ただ、その交通省のおじさん自身、「政治家は言ってることをころころ変えるので、トロトロの運転手たちが政府の言うことを信じないのも無理はない」とおっしゃっていましたが…。
交通省では、南米などで導入例のあるBus Rapid Transitシステム(近代的な大型バスを導入するのと同時にバス専用レーンなどのインフラ整備も行い、バス交通の信頼性・利便性アップと、排気ガスの排出削減を実現しようという試み。コロンビアBogotá市のBRTはCDMとして登録されている)の導入を目指しており、現在、第二の都市、Kumasiでの導入を検討中とのこと。「え?Accraは??」と思って聞いてみたら、なんとAccraは既に導入済みらしい(あれで!!?)。導入済みは導入済みなのだが、トロトロUnionに手出しができないので、無数のトロトロが道路を席巻している状態はそのまま。よって、近代的交通システムが敷かれているようにはまったく見えない、というのが実情らしい。
交通省のおじさんには、既得権益の壁に負けず、ぜひとも頑張っていただきたいものである。
Akosombo, Ghana, July 13, 22:36
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