Wednesday, July 15, 2009

At the half way point

日本を発ってから、今日でちょうど丸一年が過ぎた。一年前の今頃は、日がな一日「ピヨピヨ」言っていたものだが、一年経つ間に、blogで偉そうなことを毎日垂れ流すようになったもんだなぁと、我ながら思う(といいつつ、英語ではいまだに「ピヨピヨ」言っている。ピヨピヨ。。)。ちょうど良い節目なので、この一年の間に、留学という機会から僕が得られたと思うことを整理しておこうと思う。

何はともあれ、一番大きな成果だと思うのは、言うまでもなく、英語力の向上。と言うと、「おいおいそんなことですかい」と言われるかもしれないが、正直、そうなのだから仕方がない。未だに、まだまだひよっこだが、いちおう、「孵化」レベルには到達できたんじゃないかと…(←レベル低っ!?)。英語学習については、やはり、英語圏で暮らすのが圧倒的に手っ取り早い。もちろん、ただ暮らしているだけではほとんど伸びないが、日本で英語を勉強するよりはるかに有利な環境が備わっているのは間違いないだろう。
  
二つ目も、当たり前と言えば当たり前の話なのだが、アカデミックの世界に改めて触れらたのは大きかったと思う。「改めて」とは書いたものの、実際、学部時代に、どれだけ「アカデミック」と呼べるようなものに触れていたかと言えば、お恥ずかしい限り…。正直、英語に限らず、日本語でさえ、「論文」というメディアから情報を拾ってくることは、これまで、ほとんどしたことがなかった。その点、アカデミック(とりわけ経済学)の土地勘を得、論文に当たることにも心理的抵抗を覚えなくなったのは、この一年間の大きな成果。この点については、ご一緒させていただいた日本人の皆さんの影響によるところも大きい。彼らとの知的刺激の交換がなければ、一年目の留学生活は、もう少し、味気ないものになっていただろうと思う。

就職してからの6年半、物理的にも心理的にも組織に入り浸ってきた僕にとっては、「組織」というものの心理的呪縛から放たれ、自由にものを考えられる機会を持てているのも非常に大きなことだと思う。去年の8月・9月には、ややもすれば「組織」の色に凝り固まりがちだった自分の思考パターンが、まるでストレッチで硬くなった筋肉を伸ばすかのように、少しずつ、自由に発想できるようになっていくのを、日々感じていた。この点は、一つ目や二つ目の点と違って、留学前には予想だにしていなかった、留学の隠れた「メリット」であるが、上記二点と同じか、もしかするとそれら以上に、大きなメリットであると思う。

Blogというメディアに慣れ親しめたのも大きい。「書く」だけでなく、「読む」という意味でも。正直言って、いま、僕が読みたいと思うweb情報は、その大半がblogであり、新聞・テレビのwebサイトではない。日本語メディアに関して言えば尚更。もっとも、こんなことをやっていられるのは、世の中の日々の動きを追わずとも許される、お気楽ご気楽な身分だからと言ってしまえばその通りなのだが、日本に戻ってニュースを追っかけないといけない身分に戻ったとしても、「blogを読む」という習慣自体は、きっと辞めることはないだろうと思う。ざっくり言って、新聞・テレビは「ファクト(だと世の中的にみなされていること)」を掴むためのツール。より深い知識や着想を得るためのツールはblog・経済誌、という役割分担が、自分の中ではできつつある。
  
また、いままさに経験しているインターンから得ているものも計り知れない。ガーナでの経験については、改めて総括しようと思うが、ともあれ、思い切ってガーナに来てみて、本当に良かったと思う。ここに来るに当たり、サポートをしていただいた方々や、寛大にもガーナ行きを許してくれた妻・家族には、本当に感謝しないといけない。
  
その他、細かいことで言えば、「ペーパードライバーから脱却できた(←ただし左ハンドル限定)」、「雪国で暮らす術を身につけた(←東京ではまず役に立たない)」、「スパゲティのペペロンチーノを作れるようになった(←○○の一つ覚え)」などがこの一年間の成果。一方、残り一年間で達成したいことも、いろいろあるにはあるのだが、書き始めると長くなりそうなので、それについてはまたの機会に。
my room, Accra, Ghana, July 15, 23:17

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