Friday, July 10, 2009

Countdown for OBAMA

今から数時間後、ObamaがAccraにやってくる。
  
そんなわけで、Accra市内は、少しばかりの興奮気味。とはいえ、ラテン系の人たちのように、何かあれば踊り狂うというタイプではないガーナ人。星条旗を掲げている車は、普段より多く見かけるものの、街の雰囲気が、普段と全然違っている、というわけではない(ちなみに、アメリカに限らず、いろんな国の国旗を車にくっつけて走るのは、ガーナの流行りらしい。売れ筋は、アメリカ、カナダ、南ア、UKあたり。残念ながら日章旗は見かけない。)。

と思っていたら、僕と同じユニットのガーナ人のおばちゃんが、「Obamaを見に、これから空港に行ってくる」と言って嬉しそうに帰って行った。まず実物は見れないんじゃないかと思ったが、おばちゃんがあまりにも嬉しそうだったので、そんな無粋なことは口にできず、「会えるといいね!!」と言って送り出してしまった(苦笑)

Independend Television Newsというイギリスのテレビ局が、Accraの様子を報じている(知らなかったのだが、googleのニュース検索で、Youtubeのテレビ画像も拾えるようになっていた。めちゃ便利)


画像の中で、University of Ghana のpolitical scienceの教授がこんなことを言っている。
Ghana was the first country of sub-Sahara to get independence, and then it has been a stable country, very very stable.
これと同じようなことは、この学者さんに限らず、政府の役人からタクシーの運ちゃんまで、Accraの人たちみんなが口にする。「独立後、一度も内戦をしたことがない」「peacefulな国民だ」「stableな国だ」「democraticな国だ」というのは、この国の人たちみんなが共有するお国自慢なのだ。

でもそれは、アフリカの中にあっては、確かに本当に稀有なことであるし、異なる民族から成る国でありながら(ガーナにもやはりいろんな民族の人がいて、mother toungueでは、互いに意思疎通を図ることもできないらしい)深刻な民族対立を経験しなかったというのは、やはり、すごいことだと思う。

ただ、経済発展との関連でいえば、事態はもう少し複雑だ。小さい国土の中にも、金、ココア、材木といった輸出資源を持ちながら、本格的な工業化には失敗し、経済面では、西アフリカの盟主の座を、完全にナイジェリアに持っていかれている(もちろん、ナイジェリアには石油があるのが大きいのだが)。
  
果たして、民主主義は、経済的発展の面でも、もっとも効率的なシステムだと言えるのか。1960年当時、GDP per capitaでほとんどガーナと差のなかった韓国やシンガポールが、ある種独裁性を帯びた 政治体制の下、目覚ましい発展を遂げたのと比較するに、その問は、即答するには難しすぎる。
   
しかし、経済的にはそこまで豊かでなくても、国民が自由を謳歌し、自国に誇りを持てるということは、それだけで、素敵なことではないか。もうちょっと仕事には責任を持ってほしいし、仕事上のアポをすっぽかすのもいい加減ににしていただきたいが(…)、とはいえ、この国は、「アフリカでもっとも民主主義が定着している国」として、Obamaのsub-Sahara訪問第一号に選ばれるに値する、素敵な国だと心から思う。
Accra, Ghana, July 10, 16:24

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