Monday, June 8, 2009

Taxi Circumstances in Accra

言うまでもなく通勤電車や通勤バスなるものが走っていないAccra。インターン先への通勤には、基本、タクシーを使っている。朝夕の渋滞が激しいので、通勤時間は日によってまちまちだが、速いと10分、遅いときで30分。中には、2時間以上かけてマイカーで通勤している職員の方もいらっしゃる。距離自体は大したことないんだろうが、如何せん、渋滞がひどいので、ちょっと移動するのにも、えらく時間がかかってしまう。
  
ちなみに、この交通渋滞、Ghanaianたちが遅刻の言い訳をするときの常套手段にもなっている。まぁ実際に渋滞のせいでにっちもっさっちも行かなくなることはあるんだろうけれど、便利な(?)言い訳があるばかりに、みんなが時間にルーズになっているのも事実。まぁ、これがガーナ時間というものか。
   
別に驚くには値しないが、この街のタクシーには、「メーター」なる機械は装備されていない。「装備されていないものもある」ではなくて、「装備されているタクシーがない」。したがって、運賃は常に事前交渉制。だいたいの相場を知っていないと、どうにもならない。
 
うちからオフィスまでは、3~4 GHC(Ghanaian Cedi)が相場なのだが、毎朝毎晩、交渉は、15GHC辺りから始まる。ただ、ガーナ人の運ちゃんたちはそこまでガメつくもなく、こちらが「three」と切り返すと、一気に5GHCあたりまで下げてくる。そこからが本当の勝負…。

のはずなんだが、正直言って、僕はこの辺りまでくると、「3でも4でも5でも、まぁいいじゃん」と思ってしまう。とはいえ、すんなり 5 Cedi で受け合う気にもなれず、あとは、よくわからない義務感(??)で以て交渉を続ける。ちなみに、1GHC = 0.66USD なので、片道200円~330円くらい。
  
こういうときの欧米人というのは強い。うちのルームメイト(奥さんの方)と一緒に通勤することが多いので、そんなときは黙っていても(←黙っているから??)彼女が交渉してくれるのだが、普段温厚な彼女も、運ちゃんとの交渉となると、いきなり声のトーンを変えて、“Oh Gosh” なんて言って大げさに感情を露わにしてみたりする。わずか1 Cediの交渉でも、なかなか折れない。それでいて、一旦交渉が成立すると、突然普段の調子に戻って、超にこやかに “How are you doing, master?” なんて運転手に話しかけるもんだから、横にいるこちらとしては、「こういう人を敵に回すと大変だろうなぁ…」と朝から変な汗をかくことになる(笑)
  
こちらに来て1週間とちょっと。僕も一人でタクシーに乗るときは、例の謎の義務感で、なるだけ強気の交渉に臨んできたのだが、いつまでたっても、イマイチしっくりこない。どうしても、無理やり「演じてる」感が抜けない。と思っていたら、今日の帰り道、新しい作戦を思いついた―笑いに持ち込む作戦

相手が「15」と言ってきたら、別にキレるでもなく、逆ににやにや笑いながら、「いやいや、15セディて、あんた。どんだけボリますの!?」的な調子ですり寄っていく。と、相手も釣られて笑いながら、「しゃーないなぁ。ほな、なんぼやったら乗るんさ?」と聞いてくる。このやり方なら、しっくりくるどころか、交渉プロセスを楽しめることを発見。日本人には(大阪人には?)、高圧的にキレる方法より、こっちの方が向いているらしい。幸い、ガーナの人たちも、この手が通用するくらいに温和な人たちだ。
my room, Accra, Ghana, June 8, 22:50

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