Friday, June 5, 2009

Lack of the middle class

今日、ある人から聞いたお話。

エリート層だけを見れば、ガーナにも、世界基準で「一流」と呼べる人材がある程度揃っているが、問題なのはその下。中間層がいない。「一流」の下がスカスカ。なので、いくらトップが良い政策を描いてみても、それをimplementするだけのリソースがない。トップが描いた「ビジョン」は、具体的な「執行」プロセスに落としこまれないまま、抽象的な「ビジョン」のままで葬り去られていく…。
  
なるほどな、と思った。結局、何をするにもそこがネックになるのだろう。この問題をクリアしない限り、中国やインドのような、加速度的な発展段階には進めない。いうなれば、「アイデア」を具体化・実現化するための回線が、ダイアルアップのまんまで、ブロードバンド化されていない。そんな“ダイアルアップ”環境下では、いくらトップが頭で想像的なアイデアを考えようとも、実際にできることの範囲は限られてくる。
    
「飛びぬけて優秀」というわけではないが、「そこそこに優秀」で、一定レベル以上のアウトプットが確実に期待できる――そんな中間層の存在が、一国の社会・経済にとってどれだけ大切か。この地に来てみてよくわかった。ガーナも、Sub-Saharaの中では比較的うまくいっている方とはいえ、中間層の厚みという意味では、まだまだ中・印や東南アジア諸国との間に大きな差があるのだろう。
   
そして言えることは、10人の「一流」を育てるより、1000人の「中流」を育てる方が、はるかに難しいということ。「一流」を育てるための教育インフラなら、「留学」というかたちで、外国のものを借用できるが、「中流」を育てるためには、そうはいかない。国内に、それに見合った教育インフラを作らねばならない。お話を聞かせていただいた方曰く、ガーナの教育システムは、そんな中間層を分厚く生み出すためには、質量とも、まだまだだということであった。

ともあれ、インターン一週目も無事終了。今週末は何をしようか。。
my room, Accra, Ghana, June 5, 24:29

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