Thursday, October 30, 2008

Thursday's Lecture Meetings

他の大学がどうなってるのかは全く以て知りませんが、僕の通うシラキュース大学(SU)は、金曜日にはほとんど授業がありません。人もまばらで、すっかり週末モードになります。というわけで、その前日の木曜日は「半ドン」的な位置づけに。(え?もしかして「半ドン」知らない世代??) ゲストスピーカーによる講演会も、木曜日に開かれることが多いです。

そんなわけで、今日は二つの講演会に出てみました。が、残念ながら二つともイマイチ。。。ひとつは自分のせい、もうひとつは講義のせい(?)で。

「自分のせい」というのは、英語がまるで聞き取れなくて睡魔と闘うので必死でした、という毎度ながらの情けないお話(この手の話を書くと、毎回、心配のメールを何通かいただいてしまうのですが、ここに書いてるほどには思い詰めてませんので、どうぞご心配なく。てか、思い詰めろって??)。

Daytonさんという、ペンタゴンの戦略将校による中東情勢のお話だったんですが、軍人さんだからなのかなんなのかよくわかりませんが、話すスピードがやたら早いし、難しい話が続くしで、開始2分で睡魔に襲われ、最初から最後まで、ほぼ1時間ぶっ通しで意識朦朧状態でした。感想は…とくにありません。てか、何か言えるほど聞けてません。強いて言えば、寝てるところを撃ち殺されなくて良かったと思います。(←偏見の塊)

「講義のせい」というのは、Climate Changeのリレー講義。4回目の今日はWilcoxen先生による「温暖化と経済」のお話だったんですが、話が基本的過ぎて、非常に退屈でした。まぁ、そういう基本的なお話を一通り聞こうという趣旨のリレー講義なので、お前の求めてるものが違うと言われればそれまでなんですが。。

京都議定書については、Wilcoxen先生曰く、
  • 国境をまたいで排出権マーケットをつなごうとしたのは大きな間違い。
  • soverign state system(主権国家システム)が世界の基本構造である以上、国際約束の達成は、各締約国それぞれの責任においてなされるべき。
  • soverign statesの上位に位置する強力な権威主体がない中では、各締約国は、不正な又は不十分な議定書施行を行いうる。
  • 不正な又は不十分な議定書施行によって生み出された不良な排出権が市場に出回ったときに、市場全体がcollapseするリスクを負うということは、今回の金融危機が証明済み
とのこと。「いいけどChinaはどうすんのさ??」と聞いてみたら、「確かに、途上国を巻き込むという意味では、(排出権取引制度をベースにしたCDMの仕組みは)これまでのところ("so far")、bestな制度だと思う」と認めてましたが…。

Wilcoxen先生の主張は、alternativeがあまりにも貧弱で、さほど深みがあるとは思えないですが、最後の部分、金融危機と絡めたemission trading批判は、やっぱり来たかという感じがします。もちろん、「アメリカ人に言われたかねぇ」って気はしますが(笑) ただ、今回の金融危機で、この国の人たちも、「市場」というものにさすがに懲りてる(懐疑的になってる)のは確かなので、今後、市場活用型の政策に対して、反動的に、ネガティブな反応を示す可能性も意外と高いんじゃないかなという気がします。
同時に、僕自身、排出量取引という制度の「足まわり」がやや不安に思えてきているのも事実です。この辺については、せっかく時間もあることなので、予断を持たず、じっくり勉強してみたいと思います。
Maxwell School, Syracuse, Oct 30, 20:45

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