Saturday, April 3, 2010

Maple Farm Tour

初夏の陽気に誘われて、Syracuse郊外のMaple Syrup農園に行ってきました。

Maple Syrup農園なんかにやって来たのは、言うまでもなく、これが生まれて初めて。樹皮を傷つけて、そこから出てくる樹液を地道にちょろちょろ回収してるのかと思ったら、意外に合理的な(というか「強引な」?)方法で、ちゅーちゅーと吸い取られていました。(→ チューブを差し込んで樹液を吸い取っている様子)
農園内には、近代的な“樹液パイプライン”が張り巡らされています。
案内してくれたおじさんの話によると、mapleさんたちは、チューブで吸い取られた液体の分だけ、根っこから新しい水を吸収するので、樹液を吸い取られたからといって、ダメージを受けるわけではないし、むしろ、新陳代謝が良くなって健康に良いくらいなんだそうです。ほんまか?とも思いましたが、おじさん的にも、mapleに枯れられては困るでしょうから、たぶん、ほんとなんでしょう。「デトックス」の先駆けと言えるかもしれません。(それこそ、ほんまか?)

集められた樹液は、この窯で煮られて、syrupになります。下の写真は、syrup職人のおじさんから製造工程のレクチャーを受けているところ。詳しい話は聞き取れませんでしたが(いつもながら恐縮です…)、要するに、「maple syrupってなものは、寒い季節に作らないと、良い味なんて出せないんだよ。こう暖っかくなってしまっちゃぁ、俺たちの仕事はもうお手上げだね」といった感じのよう。例年より、かなり早くに春(というか夏?)が来てしまったせいで、今年の工場稼働時期は、極端に短かったそうです。


(syrupのサンプラー。煮詰める度合いに応じて、味や用途が違ってくるんだとか。一番黒っぽいsyrupは、たばこのフレーバー用だそうです。)

おじさん曰く、maple syrupの産地は、世界でも、米加国境を挟んだこの一帯だけ。とは言え、普通であれば、「Maineが不作なら、NYは豊作」みたいに、ある程度、採れ高にばらつきがあるらしいのですが、今年の春の異常な暖かさは、MaineからOntarioまで、maple産地全体に広がっており、今後、世界のmaple syrup市況が値上がりするのは必至だろうとの由。maple syrup投資でひと儲けしようという人は、今が買い時かも知れません。
  
おじさんの説明を受けた後は、レストランでブランチ(もちろん、maple syrup添えのパンケーキ!!)をいただき、芝生の上でごろごろ。maple農家の皆さんに、少し後ろめたい気分を感じつつも、例年よりも早く訪れた春の陽気を満喫させていただいた一日でした。
Maxwell,School, Syracuse, Apr 3, 17:58

2 comments:

まえ said...

一時期、美味いパンケーキ作りに凝ってた者としては、そのシロップ気になりますね。
シロップ自体、スーパーで結構な値段してますけど、世界でこの近辺だけというのもあるんでしょうね。パンケーキが食べたくなりました。

髙林 祐也 said...

ホンマか嘘か知りませんが、今日説明してくれたおじさん曰く、「健康ブーム」に乗って、ここ数年、メイプルシロップの値段は、Demand pullで上がり気味らしく、それに加えて今年の不作で、値段は相当あがるだろうと言ってました。そのせいか、不作とは言いつつ、まったく悲壮感漂ってなかったですけど。産地がこの辺り一帯だけとなると、大規模農園なんてのも、そんなに多くはないでしょうから、不況なら不況で、market powerを目いっぱい使えちゃうのかも知れないですね。