Sunday, January 11, 2009

Exxon CEO Advocates Emissions Tax

自動車免許の学科講習に行ってきました。NY州の自動車免許を取ろうとしてい(て、その過程でヒドい目に遭ってい)るという話は、年末の記事でも書きましたが、今日はその続編。仮免を取得した“ひよこドライバー”ちゃんは、最終関門である路上試験を受ける前に、5時間の学科講習を受けなければなりません(なぜかこのステップだけ、民間のドライビングスクールで受講)。というわけで、今日は、朝の8時半(早っ!!)から某スクールの提供する学科講習へ。

どんな内容だろうと思いつつ、胸を高鳴らせて(←大ウソ)会場に着いてみると、講師は「本職は高校教師です」という、若干強面のおっさん。最初に、生徒一人一人に、自分の名前と免許にまつわるエピソードをしゃべらせた後(←この辺はいかにもアメリカ的)、問題集とテキストが配られ、その後は、二人ひと組になって、テキストを見ながら、ひたすら問題集を埋めていく(というか、書き写していく)。カツカツカツカツ…。ある程度時間がたったところで、みんなで答え合わせ。「高校教師」が生徒を一人ずつあてていき、一問ずつ、答えを言わせる。これを2サイクル、計5時間。でもって$40.00也は高いんじゃないの!! (ほとんど自習やし~)と思ったが、これを受けないと先に進めないのでやむなく払う…。てかそもそも、今日の講習の内容は、運転技術に関することじゃなくて、交通ルールに関すること。それなら仮免とったときに、すでに筆記試験通ってるんですけど!!!。まぁ、半強制的に何十万円も支払わされる日本の自動車教習所に比べたらまだましか…と思って自分を納得させたのでした。
 
ともあれ、これで、残るステップは路上講習だけになりました。これまたハプニングの臭いがぷんぷん漂ってますが、何が飛び出すか、こうご期待。またそのうちご報告します。
 
さて、少し前の話になりますが、8日のWashington Postに、「世界最大の石油メジャー、エクソン・モービルのCEOが、初めて、炭素税を容認する発言をした」という記事が出ていました。同記事曰く、 
In a speech in Washington, Rex Tillerson said that a tax was a "more direct, a more transparent and a more effective approach" to curtailing greenhouse gases than other plans popular in Congress and with the incoming Obama administration.

(ワシントンでの講演で、Rex Tillersonエクソン・モービル社CEOは、温室効果ガスの排出を削減する上で、(炭素)税は、国会やオバマ次期政権が支持する他のプランよりも、「より直接的、より透明、かつ、より効果的だ」と述べた。)
とのこと。other plans というのは、言わずもがな、排出量取引(キャップアンドトレード)のことですね。また、同氏は、"a cap-and-trade system would be costly, bureaucratic and create a Wall Street of emissions brokers."(キャップアンドトレード制度は、コストがかさみ、官僚的で、ウォール街に「排出権ブローカー」を新たに生み出すだけだ)とも発言したそうです。"bureaucrat"と"Wall Street"――いま、アメリカで嫌われてる人、ワースト1とワースト2でしょうね。どっちがワースト1かは別にして。(苦笑)

この発言に対し、リベラル系シンクタンク the Center for American Progress の研究員は、
"Calling for a carbon tax could be a ploy because few observers believe such a tax is politically feasible in our Congress"

((Tillerson氏が)炭素税の導入を要求したのは、一種の策略かもしれない。なぜなら、政治的に見て、そのような税が国会を通過することが可能であると思っている人はほとんどいないからだ。)
と反論したそうです。ちなみに、この the Center for American Progress というのは、Obama政権移行チームのトップを務めるPodesta氏が作ったシンクタンク。なので、「税の方がいいんじゃん?」と言われて反論するのは当然と言えば当然かもしれません。とはいえ、個人的には、「確かにployかも」という気はしますが…。

発言の真意はともかく、世界最大の石油会社のおっちゃん(しかも、つい2007年には、「どんなCO2排出削減政策にも賛成せぇへんぞ」と公式の場で発言していた)が炭素税の導入を容認する発言をしたのは画期的。それだけ、化石エネ陣営が追い込まれてきたのは確か。とはいえ、(税になるにせよキャップアンドトレードになるにせよ)実際に政策が導入されるまでには、まだまだ険しい道のりが待っているんだろう。

というのが僕の感想。個人的には、このTillerson氏の発言が、キャップアンドトレードに傾いている米政界の流れを、税に引き戻すほどのインパクトは持ち得ないんじゃないかと思っていますが、キャップアンドトレード導入の議論のかく乱する要因にはなるかもしれませんね。「険しい道のり」をどのくらいのスピードで駆け抜けられるか―Obama新政権を評価する、ひとつのポイントになりそうです。
my home, Syracuse, Jan 11, 20:08

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