Sunday, February 22, 2009

America is addicted to foreign oil

The Economics Science & Technology のクラスのresearch paper用の資料集めをしていたら、久々にBoone Pickensの名前を発見。ちょうど僕がアメリカに来た去年の夏頃、メディアに出まくっていたオクラホマ(→この辺)の風車おじさん。企業買収で巨万の富を築いた(世界第369位)80歳のおじいちゃんなんですが、去年の夏に、突如(←たぶん、突如)"Pickens Plan" なる大々的な再生可能エネルギー導入推進プランを発表。「テキサスからカナダ国境まで、Great Plainsに風車を建てまくる」というのがその目玉。石油の値段がアホほど高かった去年夏頃には、ほんとしょっちゅうメディアに出てたんですが (たぶん、おっさん自身が、かなりの大金をPRに突っ込んでいたのかと思われますが)、石油価格の下落、リーマンショック(←「リーマンAIGショック」ではない)、大統領選etc.で、知らん間にメディアでは見かけなくなってました。もしかしたらTVには出続けていたのかもしれませんが、自宅にTVがないのでわかりません(スイマセン)。
  
そんなわけで、最近どうしてるんだろうと思って彼のサイトに行ってみたら、ちゃっかり、活動してましたよ。活動してたどころか、しまくってた。昨日は全国知事会(というと、やたら日本臭いですが「州知事」の方の知事会です)で講演し、今日は、新しいTV広告を発表したとのこと。(↓ これがそのCM)


Obama政権発足を受けて改定したものと思われる、新"Pickens Plan"は、ここで見られます。要旨はだいたいこんな感じ。

  • 全電力の22%を賄えるだけの風力発電施設を建設→数百万人規模の雇用を創出
  • 21世紀型送電網の建設
  • 住宅・ビルの省エネ性能向上のための補助金を支給
  • 国内産天然ガスの使用→石油輸入量の削減
ちなみに、「プラン」曰く、「天然ガスは恒久的かつ完全な解決策ではないが、究極的な燃料にたどりつくまでのbridgeであり、 critical puzzle piecである」んだそうです。
  
Pickensさんは、メディアでも公言しているゴリゴリの共和党支持者。つまり、ここに「保守主義」と「温暖化対策・新エネ導入推進」の稀有な結合が見られるわけなんですよね。ただし、彼が本当に「温暖化対策」を志向しているかどうかは微妙で、上述のプランを見ても、地球温暖化問題に対する言及はほとんどなく、もっぱら語られているのは、「外国産燃料からの脱却」と「雇用の創出」。特に、最近は、エネルギーセキュリティの観点を強調しているみたいです。
 
しかしまぁ、あれです。目的が違えども、たまたまた行き先が同じなんであれば、相乗りすれば良いわけです。Pickensさんも、現民主党政権とのコラボを模索してるみたいですし。といいつつ、なんでこのおっさんが、こんなところに大金を突っ込んでんのかなぁ…と、未だに解せないものがあるのも否めません。というわけで、興味半分なところもありますが、彼の動向は、ときどきウォッチしておこうと思います。
Maxwell School, Syracuse, Feb 22, 21:11

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