このコースを担当するのは、在ギニア大使などの経歴をお持ちのJoyce Leader先生。米国務省で、一貫してアフリカ畠を歩んでこられた、この道のエキスパート。今日初めてお会いしましたが、非常に聞き取りやすい英語で理路整然と話される初老の女性でした。「アフリカには未だたくさんの問題があるが、それらには唯一絶対の〈答え〉があるわけではない。したがってこのコースの目的は問題の〈答え〉を出すことではなく、少しでも多くの問題の〈扉〉を開き、今後の皆さんの活動をinspireすることだ」と言っておられたのが印象的です。
配られた暫定シラバスを見ると、この手の短期集中型コースの例に漏れず、かなりdemandingな予感がありありと漂っていますが、その分、intensiveな勉強ができそう。「アフリカ」や「development」は、これまでまともに勉強したことのない分野なので、このコースで、しっかり勉強しようと思っています。
Obama大統領が、就任後、初の外遊で隣国カナダを訪問。首脳会談の3つの主要議題の一つが、気候変動分野での技術協力(あとの二つは、経済危機とアフガン)。有体に言えば、カナダが豊富に保有するoil sand(←石油精製時に大量のCO2を排出しちゃいます)を今後も「使える」ようにするため、一緒にCCS(Carbon Capture & Storage)の研究を頑張りましょうというお話。最初はこれについて書こうかと思ったんですが、もうちょっとマニアックに攻めることに。
で、オタク的視点からピックアップしてみたのは、Syracuseの隣町、Rochesterの地方TV局が載せているG.M. Finances Impact Honeoye Falls, Rochesterという記事。GMが存亡の危機に立たされている (今週、政府に$16 billion(1.5兆円)の追加支援を要求。現在、Obamaのお返事待ち中) というニュースは日本でも大きく報じられているかと思いますが、それに伴う抜本的リストラの一環として、Rochester近郊Honeoye Fallsにある、GMの燃料電池研究所も、リストラを免れられないだろう、というのがその要旨。
2月13日のエントリーでも書きましたが、GMの燃料電池特許取得数(2002~2008年)は、Hondaに次いで2位。しかも、その上位2社が3位以下を大きく引き離していて、Fordとクライスラーに至っては10位までにもランクインしていません。
―出典: Heslin Rothenberg Farley & Mesiti P.C. (2009)―
これを見ると、温暖化対策の推進を唱えるObama政権にとっては、GMの燃料電池開発部門を「一私企業の問題」として、みすみす見殺しにしてしまうわけにもいかないと思うのですが、かといって、燃料電池だけを理由に、「救済」の判断を下せるような状況でもなく…。来週のObama政権がどう動くのか、特に、「救済しない」となった場合に、燃料電池開発部門をどう扱うのか、密かに注目しながら見てみたいと思います。
Maxwell, Syracuse, Feb 19, 22:36
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