Monday, March 23, 2009

A.R.R.A. in EPA

うちの大学、毎日夕方6時になったら、どこからともなく(チャペルから?)、鐘の音が聞こえてきます。この鐘、鐘のクセに(!!)、単なる「からんころん」では飽き足りないらしく、いろんな曲に挑戦するのが趣味。音階が足りなくてようわからんメロディになりながらも、毎日、新しい楽曲に挑戦し続けています。今日も6時前にコーヒーを買いに出たら鐘の音が。いつもながら変ちくりんなメロディー。でもどっかで聴いたことある。なんだっけこれ? うーーん、うーーーーーーーん。あ、Yellow Submarineだっ!!(鐘で弾いてもわからんっつの!!) 
 
きのう届いたUSEPA(United States Environmental Protection Agency。アメリカ環境保護庁)のメルマガの中に、「A.R.R.A.(the American Recovery and Reinvestment Act of 2009。略して“Recovery Act”。 2月に通った例の景気刺激法案)、はじめました」という記事が。というわけで、今日は遅ればせながら、A.R.R.A.のUSEPA担当部分をレビュー。
 
USEPAのサイトによると、総額$787 billionのA.R.R.A.予算のうち、EPAが担当するのは100分の一弱の$7.22 billion。それでも7000億円超ですから、相当の額といえば相当の額。中身はというと;

  • Clean Water State Revolving Fund and Drinking Water State Revolving Fund: $4 billion for assistance to help communities with water quality and wastewater infrastructure needs and $2 billion for drinking water infrastructure needs. A portion of the funding will be targeted toward green infrastructure, water and energy efficiency, and environmentally innovative projects.
  • Brownfields: $100 million for competitive grants to evaluate and clean up former industrial and commercial sites.
  • Diesel Emissions Reduction: $300 million for grants and loans to help regional, state and local governments, tribal agencies, and non-profit organizations with projects that reduce diesel emissions.
  • Superfund Hazardous Waste Cleanup: $600 million for the cleanup of hazardous sites.
  • Leaking Underground Storage Tanks: $200 million for cleanup of petroleum leaks from underground storage tanks.
排水浄化施設&上水道整備に40億ドル、ディーゼル排ガス対策に300万ドル、その他、土壌汚染関係で、ブランフィールド対策に100万ドル、有害廃棄物汚染フィールドの浄化に600万ドル、地下貯油槽からの油漏れ対策に200万ドル、というわけで、オーソドックスというか骨太というか、とにかく正攻法だなぁという感じがします(個人的には、こういうの好きです)。直感的には、どれもそれなりに雇用を生み出してくれそうですし、土壌関係は、うまく使えば潜在成長率の改善にも寄与するはず(←土地が有り余ってるこの国では、日本ほどではないのかもしれませんが)。

額が突出しているClean Water State Revolving Fund and Drinking Water State Revolving Fundのうちの、Clean Waterの方、つまりClean Water State Revolving Fund (CWSRF) について、もう少し詳しく観察。この制度自身は、1987年に始まり、毎年$5 billion以上を支出てきたもの。対象は、wastewater treatment(排水処理)、nonpoint source pollution control(面源対策)、 watershed and estuary management(流域・河口管理)で、EPAから各州政府にお金を配った後、州から各主体(自治体、コミュニティ、農家、家主、事業者、NPO)に低利で貸し出すという仕組み。融資を受けるには、EPAの定める基準(water efficiency、energy efficiencyなど)を満たしている必要があります。自治体も個人も、おんなじ枠組みで融資しちゃうってのがアメリカっぽいですね。日本ではあんまり見かけません(と書いておいて、実際、日本にもあったら恥ずかしいけど。)。
  
日米の環境省/庁に共通して言えるのは、温暖化対策の要となるエネルギー対策の部分は、かなりの程度、資源エネルギー庁/Department of Energyに持っていかれてるということ。今回のRecovery Actでも、温暖化対策部分が、“Green Stimulus” なんて呼ばれてクローズアップされていましたが、それらは全部、DoEの予算。まぁ、それ自体は仕方ないというか、当然のことなんですが、じゃぁそういう状況の中、政府全体の温暖化対策を進めるために、EPAはどういう役割を果たしているのか、という点は気になります。そんな(環境屋なら)誰もが関心持ちそうな問題、いまさら問題提起しとらんと、とっとと調べんかい、という話なんですが(苦笑)

さて、今日はいよいよWBC決勝戦。日本人と韓国人以外は、相変わらず(いよいよ以て?)全く気にもかけてくれないので、日本人のクラスメイト宅で、前回同様、Koreanチームの皆さんと、仲良く(?)呉越同舟観戦と決め込みます♪

※ 面源(nonpoint source)
工場のように一か所からトバッと排出されるポイント(点源)ではなく、住宅地のように、一つ一つの排出源からのは排出量は小さいが集合体として見ると排出量が結構大きい地域(面源)からの排水対策。ターゲットが拡散しているので、点源より対策を取りにくい。
Maxwell School, Syracuse, Mar 23, 19:22

1 comment:

Anonymous said...

たぶん隣の学校だよ~。Crouse Collegeだっけ? お城みたいなやつ。音楽科とかが入ってるはず。