Tuesday, November 25, 2008

Power to Save the World ?

今週の授業は今日でおしまい。水・木・金は、Thanks Giving のお休みです。ノリ的には、たぶん日本のお正月に近いんだと思います。アメリカ人のクラスメイトは続々と実家に帰って行きました。自習室に残るは留学生ばかり(しかもなぜかみんな東アジア人)。異様と言えば異様な光景です(笑)

今週は少し暖かく、0℃を越えたり越えなかったり。今朝には雨も降ったので、積もってた雪もほぼ全部溶けてしまいました。雪が降って「寒い寒い」と言ってましたが、溶けるとなんだか寂しいもんです。まぁどうせまた、嫌というほど積もるんでしょうけど(笑)

ほんとは昨日書こうと思ってたのに、臨時ニュースに持ってかれたネタを。昨日の"Energy, Environment, and Resource Policy"では、Gwyneth Cravensさんという人の"POWER TO SAVE THE WORKD -The Truth About Nuclear Energy-"という本についてディスカッションしました。

Ecologistで、もとはanti-nuke(原発反対派)だったという筆者が、3年に亘る全米取材を敢行するうちに、(positiveな意味で)"The Truth About Nuclear Energy"を知り、これぞ"POWER TO SAVE THE WORKD"だと改心するにいたるというお話。ジャンルで言えばルポタージュです。

レポートに追われていて、ざーーっとしか読めなかったので、この本が良いとか悪いとかコメントするのは控えますが、とりあえず、もっかい読み直す必要はないかなぁと思ってます…。

ここでひとつ「釈迦に説法」な予備知識を。ご存知の方も多いと思いますが、この国は1979年のスリーマイル島原発事故のトラウマが大きく、それ以降、新しい原発は一基も造られていません。結果、この国の総発電量に占める原発の割合は比較的小さくて2割弱。ちなみに日本は約3割、主要国中最大のフランスは約8割です。温暖化・エネルギー対策の観点からMcCain候補は原発の建設再開に積極的でした。Obamaさんも、たしか「消極的賛成」くらいのポジションだったんじゃないかと思います。

さて、授業の中身に戻りますが、学期末ということで(=みんな、それなりに課題を抱えてる)、僕以外にも本をちゃんと読んでこれなかった人が多かったですが、そのわりには、やたら議論が白熱してました。当然ながら、アメリカ人も、熱くなると俄然早口にしゃべるので、リスニングに難ありの僕的には、かなり勘弁してほしいシチュエーションだったんですが…(苦笑)

Lambright先生がクラスに投げた質問は、「炭鉱事故や(石炭火力発電由来の排ガスによる)気管器障害で毎年たくさんの人が死んでいるのが明らかで、その数は毎年、原発が原因でなくなる人の数よりはるかに多いのに、人々はなぜ、石炭火力よりも、原発をより忌避するのか」というもの。確かに、言われてみればそうですよね。

侃々諤々の議論の結果、クラスの出した答えは「やっぱり、知らないもの・目に見えないものは怖いんじゃん?」というもの。それに対する先生のまとめは、「みんな議論してくれたとおりで、結局のところ、原発の課題はscienceというよりrisk communicationにあるんだ」というもの。

これに対する僕の感想。
① 「自分自身に被害の及ぶ危険性がありそうかなさそうか」という点も大きいんじゃないだろうかと思うも、発言の機会得られず。
② 2時間やって到達点はここまでかぁ…という気がしないでもない。「discussion」もいいけど、その先(=どうやって、そのrisk communicationを上手にやるか)の「teaching」も聞きたい。まぁそれは、別の授業で学びなさいってことなのかな。
原発の基本構造については、S君のブログでもこないだ紹介されてましたが、"POWER TO SAVE THE WORKD"の筆者のwebサイトに、すごくわかりやすい図説(動画説?)が載ってました。ご参考まで。
my home, Syracuse, Nov.26, 25:17

1 comment:

goooooood girl said...

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