Thursday, December 11, 2008

Obama chooses energy, enviro posts

ついに、Obama政権のエネルギー/環境チームが新聞に載りました。正式には来週発表の予定だそうです(ちなみに、この国では、energyとenvironment(あるいは、energyとclimate)は、もはや一蓮托生のものとして、いつもニコイチで出てきます。)以下、AP通信の記事(10日9:25pm ET)からの情報を。
  
〇 Energy Secretary: Steven Chu
〇 EPA administrator: Lisa Jackson
〇 President's energy "czar": Carol Browner
〇 the White House Council on Environment Quality: Nancy Sutley
  
「エネルギー問題担当大統領顧問」とでも訳せばいいんでしょうか。Brownerさんが着任予定のポストはオバマ内閣での新設ポストで、「エネルギー及び環境政策、とりわけ気候変動問題のような連邦政府の(既存の)組織構造にうまくはまってくれない問題に絡むさまざまな機関をコーディネートすることが期待されている」ポストとのこと。「さまざまな機関」にはEPA(環境保護庁)のほか、運輸省、エネルギー省、内務省(自然環境の保全を所掌)が含まれるそうです。どんな働きをするのか、かなり興味深いので、1月の政権発足以降、彼女の動きはフォローしていこうと思います。
  
以下、4人のプロフィールを簡単に(これもソースはAP通信の同記事)

〇 Energy Secretary: Steven Chu
1997年のノーベル物理学賞受賞者。授賞理由は"work in cooling and trapping atoms with laser light"だそうです。ふむふむ。(いや、まったくわからん。)今はバークレーで教えてるそうですね。(でたっ!! バークレー閥。既に入閣二人目ですよね。) バークレーにあるエネルギー省の研究機関の所長も勤めておられ、着任以来、燃料電池とか太陽光発電とか、代替エネルギーの研究をpushしてきたとのこと。筋金入りです。
  
〇 EPA administrator: Lisa Jackson
ニュージャージ州環境保護局の前コミッショナー。EPAでも16年間の勤務経験があるとのこと。アメリカ基準でいえば、ほぼ「たたき上げ」といえるんですかね。今はニュージャージー知事の首席補佐官。ご専門はchemical engineering。出身はニューオリンズで、出身大学は、あっ、Tulane Universityだ!!(←某友人が在籍中)。ちなみにそのあとプリンストンも出られてます。
 
〇 President's energy "czar": Carol Browner
クリントン政権の8年間、まるまるEPA長官を務めたお方。今はいくつかの環境団体の役員をされていますが、目下、Obama政権移行チームで、energy & environment グループのトップを任されている人でもあります。そのまま、Obamaさんと一緒にシカゴからホワイトハウスへ平行移動、といった感じでしょうか。
  
〇 Chairperson of the White House Council on Environment Quality: Nancy Sutley
現在、LA市でenergy & environment 担当の副市長を務めておられる方。ハーバード・ケネディスクールご出身で、学部は、シラキュースの永遠のライバル(だとこっちが勝手に思ってる)コーネル。上のお二人同様、この方もEPA出身です。カリフォルニア州の水資源管理委員会委員や、同州知事(シュワちゃんの前の知事)のエネルギーアドバイザーの経験もありとのこと。ちなみに、AP通信曰く、"first prominent gay to earn a senior role in Obama's new administration"だそうです。
  
経歴を見ていると、ワクワクしてくる人事です(僕だけ??) それにしてもこの分野は、カリフォルニアがお強い。Bush政権下でやりたいことをやらせてもらえなかったカリフォルニア州の逆襲(??)が連邦レベルで始まりそうな予感です。
 
というか、既に始まりました。今日、下院でBig3のbailout法案が可決されたというニュースは日本でも流れているかと思いますが(金融危機関係のニュースは、日本の報道もかなり迅速かつ正確だと思います。それ以外は…。)、実は、この法案の中で、カリフォルニア州選出民主党議員たちが良い意味で火事場泥棒的に(←日本語としておかしい。。)加州での自動車規制を自動車会社に呑ませる規定を盛り込むことに成功しました。以下、AP通信の別の記事より抜粋。
Democrats agreed to scrap language — which the White House had called a deal-breaker — that would have forced the carmakers to drop lawsuits challenging tough emissions limits in California and other states. But they kept a provision to force the automakers to abide by those states' limits — a kind of consolation prize for environmentalists, who already were livid at the raid of the fuel-efficiency program.
背景をあまり詳しく知らないので詳しいコメントはできませんが、"consolation prize for environmentalists"(環境派への残念賞)と記事にはあるものの、「自動車会社は州規制に従わなければならない」という規定が入ったわけですから、加州や環境保護派からしてみれば、「実」は確保できたんじゃないかと思うんですが…。背景事情など、ご存知の方がいらっしゃれば(バークレーに住んでる人ととか!!)、ぜひ教えてください。
My home, Syracuse, Dec. 11, 27:00

2 comments:

Anonymous said...

まったく、こちらは環境と言ったらエネルギーという合言葉みたいですね。ゴミの話とか、全然聞かない。
bayaニュース速報?、いつも勉強になります。日本にいる頃は正直言って米政府環境担当の人事などほとんど気にかけていませんでしたが、いい機会だからしっかりアンテナ張ってウォッチしていきたいですね。今後とも頼りにしてます(自分でもニュース見ますけど…)。

髙林 祐也 said...

毎度ご愛顧ありがとうございます。引き続き、皆様に愛されるMSJを目指して頑張ります。(誰やねん・・・)