Friday, December 19, 2008

Drawing over my Vision

ものすごい雪です。家の前の二車線の道路は、もはや一車線の道にしか見えません。今回のsnow stormは、ミシガン・イリノイからニューイングランドまで、アメリカの北東部一帯で猛威を奮っているとのこと。アメリカの主要都市が、かなり北に寄っているんだという事実を改めて実感します。
 
一方、今朝、自動車会社のbailoutが一旦決着。金融bailout法に基づく公的資金を使って、GMとクライスラーに、合計$17.4billionの「つなぎ融資」を行うとBush大統領が発表しました。ただし、両社は、3/31までに長期的な再生案を提出せねばならず、今回の措置は文字通り「つなぎ」。言い方を変えれば、最終的な判断は先送りにされたわけで、両社が再生案をまとめきれなければ、着任早々、Obama新大統領が大きな決断を迫られることになるかもしれません。
 
さて、詳しくはまた明日書きますが、年内のblog更新は、今日を入れてあと二回ということになりました。というわけで、今日は、留学中に描きたい自分自身の「ビジョン」について書いておこうと思います。
 
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今週月曜日の記事にも書いたように、仕事をしていく上で、大きな「ビジョン」、「プリンシプル」を持つということは、非常に大事なことだと思う。繰り返しになるが、芯となるものが自分の中にあれば、どんな局面にあっても、自信を持って右か左かを決められる。
  
今学期受講した"Energy, Environment, and Resource Policy"は、そんな「ビジョン」を描く上で、きっかけとなる視点をいくつか与えてくれた授業であった(先生の教え方がうまかったかどうかは別にして。)。石油・石炭などのエネルギーについての本を読む中で、それらへの依存からの脱却(「依存」「脱却」という言葉がそもそも正しいのか、という気もする)というのは、決して善意や環境危機意識だけでどうにかなるものではなく、相当の戦略とリーダーシップが必要だということを改めて実感した。また、完全に「脱却」することはできないだろうし、そうすべきでもないだろうということも。昨日紹介した期末レポートを通し、温暖化対策が究極的には途上国の経済発展の制限につながりうる、という視座を、自分なりに納得のいく形で得られたことも大きかった。
  
一方、世の中の動きとしては、金融危機と、Obama氏の大統領当選という、2つの歴史的変革の瞬間をリアルタイムで見れたことは非常に大きかった(もちろん二つとも現在進行中。)。僕自身の「ビジョン」に関連付けるならば、前者からは、人々や社会が、経済不安や雇用の喪失に対して、いかに大きな反応を示すかということを、改めてよく観察することができた。この状況にあって、雇用や経済のことを省みず、環境のことだけを訴えていたら、バカ呼ばわりされても仕方がないと思う。また、Obama氏の政策に対しては、ついに本当の意味での「環境と経済の統合」が実践されるのではないかとの期待を持っている。もちろん、その成否は来年1月20日以降にならないとわからないが。

これらの経験を通して、いま思っているのは、「完璧な形での温暖化対策の解決などというものはあり得ず、諸々のstake holedersの妥協の積み重ねとしてしか温暖化対策は前進していけない」といこと。では、その「妥協の着地点」はどのあたりであるべきなのか、また、どういう形であるべきなのか―。この問に対する答えが、具体的に見えてくれば、それは、自分にとっての「ビジョン」に直結するのではないかと思う。留学中の残り1年半で、自分なりに明確にしたいポイントの一つ目は、その点である。
 
しかし、仮にそうやって全体像が描けたとしても、その着地点への誘導の全工程を自分で担うなんてことはもちろん到底無理なわけで、自分にできることといえば、そのプロセスの中のごく限られた一部分に心血を注ぐことでしかない。であれば、自分は、どのパートを受け持つのにもっとも適しているのかを見定め、そのパートを受け持つために必要な実務的知見を身に着ける、ということもこの留学中にやっておかなければいけないことである。これらが、「ビジョン」につながる、二点目、三点目になろう。
 
 
自分としては、もう少し考えがまとまっている気がしていたのだが、いざ実際に書いてみると、かなり抽象的なレベルにとどまっていることがよくわかった。とはいえ、多少なりとも方向性が見えてきているのは事実。今日ここに書いたことを骨格にして、残りの留学期間、少しでも立派に「肉付け」をしていきたい(おなかの周りのお肉だけでなく…。)
my home in the midst of tons of sonw, Syracuse, Dec. 19, 22:39

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