さて、今日は、僕がHSBCで経験した、なんともいい加減な話を紹介します。
HSBCと言えば、その名を世界に轟かせる超一流銀行。なので、まぁ大丈夫だろうと思って普通に口座を作ったのですが、ここの対応が日本では考えられないくらいにいい加減です。こっちに来てからの彼らとのやりとりはこんな感じです。
- 7月中旬…初めて支店を訪問。口座を開設。当時はまだホテル住まいで、どこに住むかが決まっていなかったので、「決まり次第、連絡するのでそれ以降に発送してほしい」旨、伝える。
- 7月下旬…担当者に、メールで新住所を連絡するも返事無し。
- 8月初旬…メールの返事が来ないので支店を訪問。カードはホテルに送られていたことが発覚。ホテルに確認に行くも、届いた痕跡なし。仕方がないので、古いカードは廃止してもらい、新しくカードを作ることに。
- 8月6日…HSBCから手紙が届く。曰く、「古いカードは既に廃止しました。新しいカードは、間もなく(shortly)届きます。」
- 先週…待てど暮らせど届かないので、支店を訪問。店員曰く、「あと1週間くらいで届くでしょう」とのこと。
- 昨日…やっぱり届かないので電話をしてみたら、「あなたのカードは廃止された後、新たには発行されていません」とのこと。文句を言ったら「とりあえずお店に来て」とのこと。
- 一時間後、支店を訪問。窓口のおばちゃんに聞くと「ここではわからへんから、本部に電話してみて。」とのこと。(あり得ん。。。) 電話をしてみたら「あなたの新カードは、再びホテル宛に送られています。」(どっちやねん。発行されてへんのとちゃうんかい。。。) 「それを廃止して、新しいカードを新住所宛に送るので、あと7~10日待ってください。」
- この間、まともな謝罪は誰からも一度もなし。。。
てな具合です。まぁいい加減な国だとは聞いていたのでこんなもんなんだろうと思っています。こっちも人間がいい加減にできているので、それほどストレスではありません。もちろんムカつきましたが、10分もすれば、おなかがすいてきて忘れます。
じゃ、なぜわざわざこの一件を書いたかというと、HSBCはなんでこんなにいい加減なのに、世界の一流銀行であり続けていられるんだろうかと素朴に思ったから。逆に言うと、なぜ日本の銀行は、あんなに顧客対応もちゃんとやっているのに、こんないい加減なやつらから、「非近代的」呼ばわりされないといけないのか、と。
でもよく考えてみると、「なぜ日本の銀行は、あんなに顧客対応もちゃんとよっているのに」という発想自体があんまり科学的じゃないんだろうと思います。HSBCが、そのいい加減さにもかかわらず、一流銀行であり続けていられている理由はたぶん簡単で、銀行の儲けの良し悪しは、残念ながら、顧客対応みたいなところでは決まらないから。顧客対応に力を入れようが力を抜こうが、銀行の儲けにはそんなに大きく響かないんじゃないかと思います。少なくとも、この国ではそうですし、日本でも実はそうなんじゃないでしょうか…?
だからと言って、顧客を邪険に扱っていいとは思いません。儲かる・儲からないにかかわらず、お客さんを大事に扱おうとする日本の文化はもちろん大好きです。ただ、「目の前のお客さんを大事にしていれば、きっといつか良いこと起こるはずだよね。」という逆向きのロジックは、非科学的だと言わざるを得ないと思うんです。そういう「コツコツやってればいつか絶対いいこと起こるはずだ」信仰が、日本人は強すぎる気がしてきました。コツコツやるのは大事ですが、その努力が効率的かどうかを科学的・客観的に分析することも同じくらい重要なはずです。日本には、後者の「分析」が足りていない。そのことが、日本の長時間労働社会の一因になっているような気がします。まだ"just an idea"ですが。
さて、今日から3日間、Bostonに遊びに行ってきます。車で行くのはまだ怖いので、片道7時間のバス旅です。またこのブログでも報告します。では。
my home, Syracuse, 14:51