一昔(いや、二昔?)前に流行った、“Globalization = Americanization”みたいな言説に乗っかるわけではないが、結局のところ、“Global Leader”になるための素養というのは、英語圏のビジネス流儀(もちろん英語を含む)を身につけることとほぼ同義なのではないかと思う。語学の壁は大きいし、何はともあれそれを越えないことにはどうにもならないのだが、本気で“リーダー”を張ろうと思ったら越えないといけない壁はそれだけではないはず。こちらのビジネス慣行――もっと分かりやすく言えば「常識」――みたいなものも習得しないといけない。所詮、学生のお遊びとは言え、グループワークで揉まれながら、そのことをつくづく感じる今日この頃(純粋な語学の部分でも、まだまだキツイわけですが。。)。
多国籍企業や、国際機関のHQで働いた経験はないので、実際に見てきたわけではないが、普通に考えれば、そういう“グローバル”な組織も、“グローバル”とは言いながら、結局、英語圏の流儀(せいぜい、その亜流)で回っているんだろうなと思う。仮に「亜流」だったとしても、英語圏出身の人間からしてみれば、外国人に多少「配慮」をすれば済むだけの話なので、こっちみたいに、一からコトバ覚えて、常識身につけて、云々カンヌンというのとは、根本的にワケが違う。羨ましいなぁと思うと同時に、そんな中で、帰国子女でもない日本人がリーダーを張っていくというのは、相当チャレンジングなことなんだろうなと今さらながらに実感する。自分を入れてたかだか7人の今のグループにしても、「明日からお前仕切れ」と言われて、仕切っていけるだけの自信は毛頭ない。それをするには、「議論について行ける」「それなりの貢献ができる」という、今のレベルとは、また一段違った英語力+αが必要だろう。
ホントは、この時期にそこまで辿り着いていないといけなかったんだろうなと思う。今さら言っても、仕方ないんだけど。次に目指すべき段階を、(ただただ「遠ーくの方」というのではなく)一応、具体的にイメージできるようになったということが、せめてもの救いか。
my home, Syracuse, June 7, 25:05
2 comments:
いつも興味深く拝読させていただいております。
言葉の壁あるいは共通の教養という点でいうと、米英は強いですし、教育機関のレピュテーションや人脈(植民地時代に作った諸制度の名残等)含めかなりのアセットを誇っているので、国際的な活躍みたいな話をすると「彼らのフィールド」で勝負するという側面が色濃く出ますし、帰国子女でもなければアウェー感は強いんですよね。
個人的には、中国の台頭・華僑ネットワークの広がりと共に世界経済の重心がアジアにシフトすることによって、これまでアングロ・サクソン系の人々がイニシアティブを取れてきたドメインがどのように変質していくか(Do as Romans do のRomansとは結局誰のことなのか?)関心があります。
同時に、これでも東京の一部の方々の危機感やフラストレーションは理解しているつもりなんですが、「国際社会で活躍できるリーダー」と「国際社会で活躍しているリーダー」が果たして同じなのかね、というところで、国際社会って具体的にどこの世界なのか、「活躍」というのは、目立ちたいのか、影響力を持ちたいのか、何か社会に変化をもたらしたい、そういうところで議論自体に違和感を感じることがあります。
優秀な方ほど語学で足を引っ張られているという感覚が強くなるんだろうと推察しますし、無論日頃の研鑽が重要なのは言うまでもないことですが(しかも日々それを実感するわけですが・・・)、実は「アウェー感」って単に自分自身で作り出しているものなのではないか、と感じることもあるので・・・(語学が出来ないと相手の議論をまとめる等、まとめ役としての貢献は依然として難しいですが)。
最近個人的に思うところがあったので僭越ながら書き込みをさせていただきました。
コメントいただきありがとうございます。こちらこそ、いつも興味深く拝読させていただいております。
東京のその勉強会の議論の中心がどこにあるかはともかくとして、僕個人の感覚としては、まさに、outernationsjpさんのおっしゃられるような、「アウェー感」にはまっている感じがします。
この先も語学の研鑽に努めるにしても、それだけで「国際社会」で太刀打ちしていくのはまず難しいだろうというのが、私自身の今の印象。日本語で話しているときの「私」を、英語でも完全に再現するのはちょっと難しそうだという前提に立ちつつ、じゃぁそれを補うものは何なんだろうかと考えています(その答えを求めるのも容易ではないですが)。
ただ、何はともあれ、もう少し語学のレベルを上げないことにはどうにもならないな、という気もしますね。自分の場合は。。
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